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飲食店の米銘柄変更(2026): 原価を下げつつ客離れを防ぐ5分計算

米価格高騰で仕入れが苦しい小さな飲食店向け。米の銘柄変更を『原価計算→小さく検証→短く告知』で進める実務手順を、やさしく解説します。

公開 2026年2月17日
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目次

「米を替えたい。でも常連さんが離れたら怖い。」

この相談、2026年はかなり増えています。 実際、米の高騰は“感覚”ではなく、数字で重くなっています。

先に結論

  • 米銘柄の見直しは、全面変更より「一部メニューで2週間テスト」が安全です。
  • 計算はシンプルです。1杯あたり差額 だけ先に出せば判断できます。
  • 味ブレ対策と告知をセットでやると、客離れリスクを下げられます。

2026年に先送りしにくい理由

  • 帝国データバンク調査では、2026年2月の飲食料品値上げは674品目、平均値上げ率は16%
  • 同社調査では、2025年の飲食店倒産は900件で過去最多。
  • 飲食店の価格転嫁率(上がったコストを価格に反映できた割合)は**32.3%で、全業種平均39.4%**を下回ります。

つまり、コスト増を値上げだけで吸収しにくい店が多い、ということです。

現場の痛み(コミュニティ調査)

飲食店ドットコム Foodist の調査では、 食材費高騰で最も影響が大きい食材として**55.7%が「米」**を選びました。

さらに、90.8%が前年同月より仕入れ総額が上昇、 そのうち66.7%は11%以上の上昇と回答しています。

自由回答でも、 「品質は落としたくないが、会計が上がると来店頻度が下がるのが怖い」 という悩みが目立ちます。

用語を1つだけ

銘柄変更 は、 いつもの米の種類を、別の銘柄へ切り替えることです。

難しい会計の話ではありません。 仕入れ単価と1杯あたり使用量を合わせるだけです。

5分でできる原価計算

1g単価 = 仕入れ価格 ÷ 内容量(g)
1杯あたり差額 = (現在米の1g単価 - 候補米の1g単価) × 1杯の生米g
月間改善額 = 1杯あたり差額 × 月間販売杯数

例(定食店)

  • 現在米: 10kg 8,200円
  • 候補米: 10kg 7,100円
  • 1杯の生米使用量: 70g
  • 月間販売杯数: 3,800杯
現在米の1g単価 = 8,200 ÷ 10,000 = 0.82円
候補米の1g単価 = 7,100 ÷ 10,000 = 0.71円
1杯あたり差額 = (0.82 - 0.71) × 70 = 7.7円
月間改善額 = 7.7 × 3,800 = 29,260円

1杯で見ると小さく見えますが、 月で見ると約3万円の差になります。

客離れを防ぐ3ステップ

1) 全面変更しない

まずは、ランチ主力1〜2メニューだけで試します。 「全部いっぺんに」は、失敗したときの戻しコストが重くなります。

2) 炊き方を固定する

  • 浸水時間
  • 水加減
  • 保温時間

この3つを固定します。 米を替えたのか、炊き方がブレたのかを分けて見るためです。

3) 14日で数字を確認する

  • クレーム件数
  • ご飯残し率(残飯量)
  • 粗利額

この3つを見て、続行か再調整かを決めます。

告知は短くで十分

いつもありがとうございます。
原材料価格の上昇に伴い、品質を維持するため
ご飯の使用銘柄を見直しました。
今後も味の安定と改善を続けます。

長文より、 「理由・何を変えたか・方針」の3点が伝わる方が安心されます。

今週やること

  • 現在米と候補米の1g単価を出す
  • 1杯あたり差額を計算する
  • 主力1〜2メニューで2週間テストする
  • クレーム件数と残し率を毎日メモする
  • 14日後に続行/再調整を決める

まとめ

米銘柄変更は、 「味」か「原価」かの二択ではありません。

小さく試して、数字で判断して、短く伝える。 この順番なら、原価を守りながら常連さんへの負担も減らせます。

参考(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

米の銘柄変更は、すぐやるべきですか?

いきなり全面変更ではなく、まず主力メニューで2週間だけ試すのが安全です。数字と反応を見てから広げると失敗しにくいです。

銘柄を変えるとどれくらい原価が下がりますか?

10kgあたりの単価差を1gに直し、1杯で使う生米g数を掛けると出せます。1杯5〜10円でも月間では大きな差になります。

味の違いで常連離れしませんか?

可能性はあります。だからこそ『味の検証期間』『炊き方固定』『短い告知』をセットで行うのが大事です。

価格転嫁って何ですか?

上がった仕入れコストを販売価格に反映することです。全部を値上げで吸収できないとき、原価設計の見直しが必要になります。

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