閉店時間の22時。お客さんは2組。スタッフは2人。光熱費は回り続けている。
「この1時間、本当に必要だろうか?」
そう思ったことがあるなら、感覚ではなく数字で判断しましょう。
先に結論
- 時短の判断は「売上」ではなく「利益」で見る
- 見るのは「短縮時間帯の粗利」と「その時間の追加コスト」の2つだけ
- いきなり1時間ではなく、30分単位で2週間テストするのが安全
いま時短判断が重要な理由
最低賃金は全国加重平均1,121円。前年から66円の引き上げです(厚生労働省)。2025年の飲食店倒産は1,002件で過去最多(帝国データバンク)。
人件費が上がっている中で、売上が薄い時間帯を惰性で開け続けると、利益がどんどん削られます。
判断に使う計算式
時短効果 = 削減できるコスト − 減る粗利
- 時短効果がプラス → 短縮候補
- 時短効果がマイナス → 維持するか、その時間帯の売上を先に改善
具体例
- 22:00〜23:00の売上: 12,000円
- その時間の粗利率: 60%
- 追加人件費: 2,500円
- 追加光熱費など: 700円
減る粗利 = 12,000 × 0.60 = 7,200円
削減コスト = 2,500 + 700 = 3,200円
時短効果 = 3,200 − 7,200 = −4,000円
この場合、単純に閉めるだけでは損です。先にこの時間帯の客単価を上げるか、コストの高いスタッフ配置を見直す方が先ですね。
逆に、粗利が2,000円しかない時間帯なら?
時短効果 = 3,200 − 2,000 = +1,200円
この時間帯は、閉めた方が利益は増えます。
失敗しやすいポイント
売上だけで判断する。売上が1万円あっても、その時間帯のコストが1.2万円なら赤字営業です。利益で見ないと判断を間違えます。
平日と週末を混ぜて考える。同じ22時台でも、金曜と火曜では売上が全然違います。曜日別で見ましょう。
一気に1〜2時間削る。お客さんの生活リズムに合わなくなると常連離れが起きます。30分ずつ、様子を見ながら。
今週やること
- 時間帯別の売上を2週間分で集計する
- 短縮候補時間帯の粗利と追加コストを計算する
- まず30分だけ短縮を2週間テストする
- 常連の来店パターンに影響がないか確認する
- 結果を見て、延長・維持・さらに短縮を決める
まとめ
営業時間の短縮は、「売上を捨てる」のではなく「利益を設計する」行為です。
1時間あたりの損益を出してから判断してください。感覚で決めるより、ずっと安全に進められます。
KitchenCostでメニューごとの粗利を把握しておくと、時間帯別の利益シミュレーションが楽にできます。