ブログ

飲食店のセット割引率、何%まで大丈夫?(2026): 原価計算で決める方法

セット割引を感覚で決めている小さな飲食店向け。赤字を避けるための割引率を、原価と粗利から5分で出す方法をやさしく解説します。

公開 2026年2月17日
飲食店 セット割引 原価割引率 決め方飲食店 原価計算客単価小規模飲食店2026
目次

「セット割、何%にすればいいか分からない」

この相談、かなり多いです。 とくに値上げが続く2026年は、割引設計のミスが利益に直結します。

先に結論

  • 割引率は、目標原価率 から逆算するとブレません。
  • 単品合計からの値引き幅より、1セット粗利 を優先して見ます。
  • 2週間テストして、販売数と粗利を同時に確認すれば十分です。

2026年に割引設計が重要な理由

  • 帝国データバンク調査では、2026年2月の値上げは 674品目
  • 値上げ要因で「人件費」由来は 66.2%
  • 2025年の飲食店倒産は 900件(過去最多)。

さらに、飲食店の価格転嫁率は 32.3%(全業種平均 39.4%)。

ここでいう 価格転嫁 は、 上がったコストを販売価格に反映することです。

転嫁しにくいなら、 「どこまで値引きしても残るか」を先に計算する必要があります。

お客さんは割引施策を受け入れる?

飲食店ドットコム掲載の調査では、 価格が時間帯で変わる施策に「納得できる・計」が 54.3%

また「夕方早めは割安(ハッピーアワー等)」の納得は 63.1%、 有効回答数は 7,708件 でした。

つまり、 割引そのものより「分かりやすい設計」が重要です。

5分でできる計算

必要セット価格 = セット原価 ÷ (1 - 目標原価率)
許容割引額 = 単品合計価格 - 必要セット価格
許容割引率 = 許容割引額 ÷ 単品合計価格 × 100

  • 単品A価格: 780円(原価280円)
  • 単品B価格: 420円(原価150円)
  • 単品合計価格: 1,200円
  • セット原価: 430円
  • 目標原価率: 35%
必要セット価格 = 430 ÷ (1 - 0.35)
              = 662円
許容割引額 = 1,200 - 662
          = 538円
許容割引率 = 538 ÷ 1,200 × 100
          = 44.8%

この例だと、 理論上は44.8%まで割引余地があります。 ただし実務では、 人件費や提供時間を見て、余裕を残した設定(例: 15〜25%)が安全です。

失敗しにくい進め方

  1. 上位2セットだけ先に計算
  2. 割引率は1段階だけで開始
  3. 2週間で判定

見る数字は3つだけ。 セット販売数 1セット粗利 客単価

告知テンプレ(短文)

人気商品の組み合わせを、期間限定のセット価格でご用意しました。
詳細は店内メニューをご確認ください。

長文より、 対象商品と価格を短く伝える方が反応が取りやすいです。

今週やること

  • 上位2セットの原価を計算する
  • 目標原価率から必要セット価格を逆算する
  • 割引率を1段階だけ設定する
  • 2週間の粗利と客単価を記録する
  • 14日後に割引率を微調整する

まとめ

セット割引は、 「何%引くか」より「何円残るか」で決めるのが正解です。

原価で逆算して、小さく試して、数字で修正する。 この流れなら、売上と利益を両立しやすくなります。

参考(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

セット割引は、何%までなら安全ですか?

店ごとに違いますが、まず目標原価率から逆算するのが安全です。感覚で10%引きにすると、薄利になる店が多いです。

単品合計より安くすれば売れますか?

売れる可能性はあります。ただし、粗利が残らないと続きません。販売数だけでなく1セットあたり粗利を必ず見てください。

価格転嫁って何ですか?

上がったコストを販売価格に反映することです。転嫁しにくい時期は、セット割引の設計精度が利益を左右します。

難しい表計算は必要ですか?

不要です。単品価格、単品原価、目標原価率の3つがあれば計算できます。

今すぐ原価を計算してみましょう

材料単価を入力するだけで、レシピ原価・利益率・販売価格を自動計算します。