「セット割、何%にすればいいか分からない」
この相談、かなり多いです。 とくに値上げが続く2026年は、割引設計のミスが利益に直結します。
先に結論
- 割引率は、
目標原価率から逆算するとブレません。 - 単品合計からの値引き幅より、
1セット粗利を優先して見ます。 - 2週間テストして、販売数と粗利を同時に確認すれば十分です。
2026年に割引設計が重要な理由
- 帝国データバンク調査では、2026年2月の値上げは 674品目。
- 値上げ要因で「人件費」由来は 66.2%。
- 2025年の飲食店倒産は 900件(過去最多)。
さらに、飲食店の価格転嫁率は 32.3%(全業種平均 39.4%)。
ここでいう 価格転嫁 は、
上がったコストを販売価格に反映することです。
転嫁しにくいなら、 「どこまで値引きしても残るか」を先に計算する必要があります。
お客さんは割引施策を受け入れる?
飲食店ドットコム掲載の調査では、 価格が時間帯で変わる施策に「納得できる・計」が 54.3%。
また「夕方早めは割安(ハッピーアワー等)」の納得は 63.1%、 有効回答数は 7,708件 でした。
つまり、 割引そのものより「分かりやすい設計」が重要です。
5分でできる計算
必要セット価格 = セット原価 ÷ (1 - 目標原価率)
許容割引額 = 単品合計価格 - 必要セット価格
許容割引率 = 許容割引額 ÷ 単品合計価格 × 100
例
- 単品A価格: 780円(原価280円)
- 単品B価格: 420円(原価150円)
- 単品合計価格: 1,200円
- セット原価: 430円
- 目標原価率: 35%
必要セット価格 = 430 ÷ (1 - 0.35)
= 662円
許容割引額 = 1,200 - 662
= 538円
許容割引率 = 538 ÷ 1,200 × 100
= 44.8%
この例だと、 理論上は44.8%まで割引余地があります。 ただし実務では、 人件費や提供時間を見て、余裕を残した設定(例: 15〜25%)が安全です。
失敗しにくい進め方
- 上位2セットだけ先に計算
- 割引率は1段階だけで開始
- 2週間で判定
見る数字は3つだけ。
セット販売数 1セット粗利 客単価
告知テンプレ(短文)
人気商品の組み合わせを、期間限定のセット価格でご用意しました。
詳細は店内メニューをご確認ください。
長文より、 対象商品と価格を短く伝える方が反応が取りやすいです。
今週やること
- 上位2セットの原価を計算する
- 目標原価率から必要セット価格を逆算する
- 割引率を1段階だけ設定する
- 2週間の粗利と客単価を記録する
- 14日後に割引率を微調整する
まとめ
セット割引は、 「何%引くか」より「何円残るか」で決めるのが正解です。
原価で逆算して、小さく試して、数字で修正する。 この流れなら、売上と利益を両立しやすくなります。