「自家消費のルールはわかった。でもうちは簡易課税なんだけど、結局どう計算すればいいの?」
ここで手が止まる個人事業主の方は多いです。 でも覚えることは1つだけ。飲食店業のみなし仕入率は60%。これだけです。
先に結論
- 飲食店の簡易課税はみなし仕入率**60%**を押さえればOK
- 自家消費は「通常販売価額」と「仕入価額」の記録があれば判断できる
- 月次で同じ計算ルールを使えば、申告前のやり直しが激減する
なぜ今このテーマが検索されるのか
2025年の飲食店倒産は900件で過去最多。 2026年2月だけで飲食料品値上げ674品目、酒類・飲料は298品目。
仕入れ値が頻繁に動く時期だからこそ、自家消費の記録を後回しにすると申告時に数字が合わなくなります。
用語をかんたんに
- 簡易課税: 実際の仕入税額ではなく、業種ごとの割合(みなし仕入率)で仕入税額を計算する方法
- みなし仕入率: その割合のこと。飲食店業は60%
- 自家消費: 店の商品を店主本人の生活で使うこと
ルールの要点
簡易課税の基本
国税庁 No.6505では、簡易課税は売上にかかる消費税額を基礎に、みなし仕入率で仕入控除税額を計算する制度と説明されています。 基準期間の課税売上高が5,000万円以下の課税期間で使える制度です。
飲食店業の区分
国税庁 No.6509では、飲食店業は第4種事業。みなし仕入率は**60%**です。
自家消費の金額
国税庁 No.6317では、個人事業者の自家消費は原則「時価」。 棚卸資産は仕入価額以上かつ通常販売価額のおおむね50%以上の取扱いが認められています。
計算イメージ
前提(税抜):
- 月の課税売上高: 400万円(自家消費計上分5万円含む)
- 税率: 10%(店内飲食)
- みなし仕入率: 60%
売上にかかる消費税 = 400万 × 10% = 40万円
仕入控除税額 = 40万 × 60% = 24万円
納付税額 = 40万 - 24万 = 16万円
大事なのは計算式よりも、「自家消費を毎月同じルールで計上する」ことです。 ルールがブレると月次比較も申告もぐちゃぐちゃになります。
ありがちな失敗
- 自家消費の計上ルールが月ごとに違う
- 通常販売価額と仕入価額の記録を残していない
- 店主分と従業員分が同じ表に混ざっている
- 年末にまとめて計算して数字が合わない
今週やること
- 自家消費の対象メニューを決める
- 「通常販売価額・仕入価額・食数」の3項目を毎日記録する
- 簡易課税の区分を確認する(飲食店業 = 第4種 = 60%)
- 月末に同じ式で税額を試算する
- 迷う論点だけ税理士に確認する
まとめ
自家消費と簡易課税の組み合わせは、難しそうに見えて実務はシンプルです。
「みなし仕入率60%」と「3項目の記録」を先に固定する。 これだけで、申告前の混乱はかなり減らせます。