「お客さんに選択肢を多く出した方が喜ばれるはず」。そう思ってメニューを増やしてきた。でも気づけば在庫が膨らみ、仕込みに追われ、ロスが増えている。
メニューが多いこと自体は悪くありません。問題は「利益に貢献しないメニュー」が混ざっていることです。
先に結論
- 品数が多いほど在庫ロスと仕込み負担が増える
- 残すメニューは「人気」ではなく「売上×粗利」で決める
- 一気に削らず、低回転メニューから3品ずつ段階的に整理する
いまメニュー最適化が効く理由
令和5年度の食品ロスは464万トン。うち事業系は231万トンです(環境省)。2025年の飲食店倒産は1,002件で過去最多(帝国データバンク)。
品数が増えると仕入れ点数が増え、管理工数とロスが同時に上がります。小さな店ほど、ここが利益を圧迫します。
残すメニューの選び方
商品スコア = 売上構成比 × 粗利率
難しく見えますが、要は「よく売れて、しっかり利益が残る商品」を優先するだけです。
3分類で判断
| 分類 | 条件 | 対応 |
|---|---|---|
| 残す | 売上高い・粗利高い | そのまま継続 |
| 改善 | 売上高い・粗利低い | 価格か量を見直す |
| 整理候補 | 売上低い・粗利低い | 段階的に休止 |
具体例
月1,000食の店で、低回転メニュー5品が月合計60食、ロス率20%。ロス原価が1食250円だとすると:
月ロス額 = 60 × 0.20 × 250 = 3,000円
金額だけ見ると小さい。でもこの5品のために仕込み時間が毎日30分かかっていたら?発注作業が増えていたら?目に見えないコストまで含めると、差は広がります。
失敗しやすいポイント
売上だけで残す商品を決める。粗利が薄い人気商品を残し続けると、売れるほど利益が薄くなるという矛盾が起きます。
仕入れ食材の共通化を無視する。共通食材が少ないメニュー構成だと、在庫管理が複雑になりロスも増えます。
一気にメニューを半分にする。常連さんの「あのメニューがなくなった」ショックは意外と大きい。3品ずつ、2週間ごとに整理するのが安全です。
今週やること
- 全メニューの売上構成比と粗利率を出す
- 「売上低い・粗利低い」メニューを3品抽出する
- 3品を段階的に休止する
- 2週間後にロス率と粗利を比較する
- 結果を見て次の3品を検討する
まとめ
メニュー数の最適化は、売上を捨てることではなく利益を守ることです。
まずは3品だけ見直してみてください。在庫管理が楽になり、仕込みの時間が浮き、ロスが減る。その効果は数字ですぐに見えるはずです。
KitchenCostでメニューごとの原価と粗利を管理しておけば、整理候補のメニューがすぐに特定できます。