「値上げは必要。でも、何%にすればいいか決めきれない。」
ここを感覚で決めると、上げ幅が小さすぎて利益が戻らないか、逆に大きすぎて反発が出ます。
先に不足利益を計算してから、段階的に反映するやり方が現実的です。
先に結論
- 値上げ幅は”周りの店”ではなく”不足利益”で決める
- 必要率を1回で乗せず、2段階で進める
- 4週間ごとに客数・客単価・粗利を確認して調整する
なぜ今、幅の設計が重要か
- 2026年2月の食品価格改定は
674品目、1回あたり平均16% - 価格転嫁率は
53.5%
仕入れ側の値上がりが続く一方で、店側は全額を転嫁しにくいです。
だから、値上げの”幅”と”順番”を設計する必要があります。
まず使う計算式
必要値上げ率(%) = 月の不足粗利額 ÷ 対象メニュー月売上 × 100
- 不足粗利額: 目標より足りない利益
- 対象メニュー月売上: 値上げを検討するメニュー群の売上
かんたん試算
- 月の不足粗利額: 120,000円
- 対象メニュー月売上: 2,400,000円
必要値上げ率 = 120,000 ÷ 2,400,000 × 100 = 5%
主力商品の価格が980円なら、最終的な目安は約1,030円です。
段階改定の進め方(2ステップ)
Step 1. まず必要率の半分を反映
上の例なら、最初は約2.5%を反映します。
980円なら、まず1,010円前後で運用を開始します。
Step 2. 4週間後に2段階目を判断
4週間の数字を見て、残り分を反映するか決めます。
1,010円で問題が小さければ、次に1,030円へ調整します。
失敗しにくい実務ルール
- 全品同時ではなく、上位3〜5品から始める
- 店頭・SNS・予約導線で同じ文面を使う
- 実施日は絶対日付で明記(例: 2026年3月1日)
- 指標は3つだけ固定(客数・客単価・粗利)
お客さま向けの短文例
原材料費等の上昇に伴い、2026年3月1日より一部価格を改定します。
品質維持のための対応です。ご理解をお願いいたします。
むずかしい言葉を一言で
- 粗利: 売上から食材費などを引いて残る利益
- 転嫁: 上がったコストを販売価格へ反映すること
- 段階改定: 値上げを1回でなく複数回に分ける方法
今週やること
- 月の不足粗利額を出す
- 対象メニュー売上で必要値上げ率を計算
- 2段階の改定日を決める
- 4週間後の確認指標を固定する