値上げは必要だとわかっている。
でも、告知を出すのが怖くて後回しになる。
この状態が一番危ないです。
2026年2月17日時点で、飲食業は「コスト上昇を価格に乗せにくい」環境が続いています。
帝国データバンクでは、飲食店の価格転嫁率は32.3%、全業種平均39.4%を下回りました。
さらに2025年の飲食店倒産は900件です。
先に結論
- 告知なし値上げは、売上より先に信頼を落としやすい
- 告知は長文より、事実を短くそろえる方が効く
- 値上げは一律ではなく、赤字商品の順で段階実施が安全
告知しないと起きやすい3つ
1) 会計時トラブル
メニュー表示と会計金額のズレは、それだけで不信感につながります。
「高くなった」より「説明がなかった」が怒りの原因になりやすいです。
2) SNSでの拡散
値上げ自体は理解されても、急な変更は悪い口コミになりやすいです。
小さな店ほど、常連の信頼が売上に直結します。
3) スタッフ現場の負担
告知がないと、現場スタッフが毎回説明することになります。
接客時間が増え、回転率も下がります。
告知はこの3点だけでいい
難しく考えなくて大丈夫です。
最低限は次の3点です。
- 理由(原材料費・人件費の上昇など)
- 対象(全品か、一部商品か)
- 開始日(いつから)
そのまま使える短文テンプレート
原材料費・人件費の上昇に伴い、2026年3月1日より一部商品の価格を改定いたします。
品質維持のため、何卒ご理解のほどお願い申し上げます。
値上げ幅を決める順番
「平均で5%上げる」のような一律改定は、客離れと利益悪化を同時に起こしがちです。
先に、赤字が大きい商品から順番に見ます。
実務の優先順位
- 原価率が目標より3ポイント以上高い商品
- 提供に時間がかかる商品(人件費が重い)
- 代替メニューがあり、価格調整しやすい商品
週次チェック(10分)
- 改定対象商品の販売数(前週比)
- 対象商品の粗利額(円)
- クレーム件数(会計・表示・SNS)
- スタッフ説明時間(体感でも可)
数字で見ると、感覚より冷静に判断できます。
まとめ
値上げで失敗する店は、値上げしたからではなく、伝え方の順番を外しています。
まずは「理由・対象・開始日」の3点だけ、短くそろえて出してください。
そのうえで赤字商品から段階的に調整する。これが2026年の現実的なやり方です。