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飲食店の先払い vs 後払い、どっちが利益を守れる?(2026年)

先払いにしたいけど客単価が下がりそう——会計にかかる人件費と粗利を5分で比較して判断する方法を紹介します。

公開 2026年2月17日
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更新 2026年2月18日
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目次

レジに3人並んでいる。店の外では1組が待っている。 でもホール担当は料理を運ぶのに手一杯で、会計に回れない。

「先払いにすれば解決するかな」——そう思っても、客単価が落ちるのが怖い。 この判断、感覚ではなく数字で比較すると答えが出ます。

先に結論

  • 先払いと後払いは「1時間あたりの粗利」で比べると判断しやすい
  • 先払いは会計負担が減る一方、追加注文が減るリスクがある
  • 後払いは客単価を取りやすい一方、会計待ちとミスが増えやすい

なぜ今オペレーション改善が重要か

最低賃金は全国加重平均1,121円。値上げ要因のうち人件費由来は66.2%(帝国データバンク)。 飲食店の価格転嫁率は**32.3%**で全業種平均39.4%を下回っています。

値上げでコストを吸収しにくい以上、「会計にかかる時間とミス」を減らす改善が利益に直結します。

用語をかんたんに

  • 先払い: 注文時や受け取り前に会計する方法
  • 後払い: 食後にまとめて会計する方法
  • 機会損失: 待ち時間のせいで逃した来店や追加注文

5分で比較する

1分あたり人件費 = 時給 ÷ 60
会計人件費(1時間) = 1分あたり人件費 × 1件あたり会計分数 × 会計件数
1時間あたり粗利 = (客単価 × 粗利率 × 客数) - 会計人件費

例(同じ1時間で比較)

前提: 時給1,121円(1分18.7円)、粗利率60%

先払い: 客数18人 / 客単価1,050円 / 会計1.2分×18件

会計人件費 = 18.7 × 1.2 × 18 = 404円
粗利 = (1,050 × 0.60 × 18) - 404 = 10,936円

後払い: 客数16人 / 客単価1,180円 / 会計2.0分×16件

会計人件費 = 18.7 × 2.0 × 16 = 598円
粗利 = (1,180 × 0.60 × 16) - 598 = 10,730円

この例では先払いが月額で約6,000円有利。 ただし客単価が大きく落ちる業態なら逆転するので、必ず自店の数字で試してください。

テストの進め方

  1. 平日だけ先払いにして2週間テスト
  2. 比較する数字は3つに固定: 客数・客単価・会計人件費
  3. クレーム件数も一緒に記録する

「売上だけ」「作業時間だけ」で判断すると見誤ります。

告知は短く

会計待ち時間の短縮のため、
本日より先払い方式でご案内します。
ご協力をお願いいたします。

今週やること

  • 先払い・後払いそれぞれの会計時間を計測する
  • 1時間あたり粗利を比較計算する
  • 平日だけ2週間の先払いテストを実施する
  • 客単価とクレーム件数を毎日記録する
  • 14日後に数字で継続/修正を判定する

まとめ

先払い・後払いの正解は業態によって違います。

だからこそ「感覚で決める」のが一番危ない。 5分で比較計算して、2週間テストして、数字で決める。この順番が最も安全です。

参考(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

先払いにすると本当に利益は増えますか?

店によります。会計待ちが減って回転率が上がる店ではプラスですが、追加注文が減って客単価が落ちる店もあります。2週間のテスト比較が確実です。

後払いのままでも改善できますか?

できます。会計動線を1本に絞って、ピーク時間だけレジ担当を固定するだけでミスと待ち時間はかなり減ります。

価格転嫁って何ですか?

上がった仕入れコストをメニュー価格に反映させること。飲食店の転嫁率は32.3%と低いため、値上げ以外の利益改善策としてオペ改善が重要になっています。

難しい計算は必要ですか?

不要です。1件あたりの会計時間と件数、時給の3つがあれば5分で比較できます。

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