「ワンオペだと、メニューが多すぎて回らない」
この悩み、2026年はかなり現実的です。 感覚で削ると常連さんが離れやすいので、数字で決めるのがいちばん安全です。
先に結論
- メニュー数は「売上」ではなく、
粗利と作業時間で決めると失敗しにくいです。 - まずは下位2品だけ2週間テストすれば、客離れリスクを抑えながら判断できます。
- 「全部減らす」より、
時間を食うのに残らない品から外すのがコツです。
なぜ今、メニュー数の見直しが必要か
飲食店ドットコムの調査では、 ワンオペ・少人数運営の導入を検討している人が 55.2%。 10席未満では 73.3% でした。
同じく2025年の別調査では、 昨年より仕入れ総額が上がった店が 90.8%、 11%以上の上昇が 66.7% です。
さらに、厚生労働省公表の2025年度最低賃金答申では、 全国加重平均が 1,121円。 帝国データバンク調査でも、 2026年2月の食品値上げは 674品目、人件費由来は 66.2% でした。
つまり今は、 「作る品数を増やして売る」より 「回る品に絞って残す」ほうが合う店が増えている、ということです。
まず覚える数字は3つだけ
難しい計算は要りません。
粗利= 売価 - 食材原価1分粗利= 粗利 ÷ 仕上げ時間(分)週間粗利= 粗利 × 週の注文数
粗利 は、売上から材料費を引いた「手元に残る前段の金額」です。
ここに時間の視点を足したのが 1分粗利 です。
5分でできる実例
| メニュー | 売価 | 食材原価 | 粗利 | 仕上げ時間 | 1分粗利 | 週注文数 | 週間粗利 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 唐揚げ定食 | 930円 | 340円 | 590円 | 4分 | 147円/分 | 48 | 28,320円 |
| チキン南蛮 | 980円 | 420円 | 560円 | 8分 | 70円/分 | 22 | 12,320円 |
| アジフライ定食 | 850円 | 360円 | 490円 | 6分 | 81円/分 | 14 | 6,860円 |
この例だと、
チキン南蛮 と アジフライ定食 は
時間あたりの残りが小さく、週粗利も低めです。
ワンオペでピークが詰まる店なら、 この2品を先に見直す候補にするのが自然です。
失敗しにくい進め方(2週間)
- 下位2品を「終日停止」ではなく、まずは平日夜だけ止める
- 代わりに看板1品を強く見せる(写真・おすすめ表示)
- 毎日閉店後に3つだけ記録する
見る数字はこれだけで十分です。
会計件数 客単価 提供遅れの件数
2週間で落ち込みが小さければ継続、 落ち込みが大きければ戻す。 この小さな検証を回すほうが、いきなり大改革するより安全です。
店頭で使える短文(そのままOK)
ただいま提供スピード改善のため、メニューを一部しぼって営業しています。
人気商品はこれまで通りご用意しています。
言い訳より、 「お客さまの待ち時間を減らすため」と目的を短く伝えるほうが伝わります。
今週やること
- 売上上位ではなく「1分粗利下位」を3品出す
- 下位2品を2週間だけテスト停止する
- 看板1品の見せ方を同時に強化する
- 毎日、会計件数・客単価・提供遅れを記録する
- 14日後に継続/復活を決める
まとめ
ワンオペで苦しくなる原因は、 「売れていない品」より 「時間を使うのに残らない品」にあることが多いです。
だから、メニュー数の正解は店ごとに違います。 感覚ではなく、粗利と時間で切り分ける。 この順番なら、客離れを抑えながら利益を守りやすくなります。
参考(確認日: 2026-02-17)
- 飲食店ドットコム Foodist: 新規出店予定者調査(ワンオペ・少人数運営55.2%、10席未満73.3%、回答数172)
- 飲食店ドットコム Foodist: 仕入れコスト調査(仕入れ上昇90.8%、11%以上上昇66.7%、回答数282)
- 帝国データバンク: 食品主要195社の価格改定動向(2026年2月、674品目・人件費由来66.2%)
- 厚生労働省: 2025年度最低賃金額答申(全国加重平均1,121円)
- 帝国データバンク: 「飲食店」の倒産動向(2025年、900件・価格転嫁率32.3%)
- Google Suggest: 飲食店 ワンオペ メニュー 減らす
- Google Suggest: 飲食店 メニュー 削減 原価