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外国人が入ってきた。メニューを指さして何か言ってる。──多言語メニューを無料で作る方法、全部教えます

インバウンド客は年間3,600万人を超えたのに、多言語メニューがない個人飲食店はまだ多い。英語メニューを外注すると5万〜15万円。でも無料のQR翻訳サービスやスマホアプリを使えば0円で対応できる。自治体の無料支援制度、写真付きメニューの作り方、「指さし接客シート」まで、お金をかけずにインバウンド対応する方法を解説。

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目次

外国人のお客さんが来て、お互い困った顔をした経験、ありませんか?

4人組の外国人が店に入ってきた。メニューを広げて、困った顔をしている。

こちらも困った顔をしている。

指でメニューの写真を差して「This?」「Yes, please」──なんとか注文は取れたけど、アレルギーの確認もできなかったし、お会計でも戸惑わせてしまった。

**「うちみたいな小さい店には関係ない」**と思っていたインバウンド客が、いつの間にか普通に来るようになった。

2024年の訪日外国人は3,686万人で過去最高を更新。2026年はさらに増えている。観光地じゃなくても、駅近の商店街にも、住宅地のラーメン屋にも、外国人は来る。

でも、英語メニューを翻訳会社に頼んだら5万〜15万円。個人店にはきつい出費だ。

──実は、0円で対応できる方法がいくつもある。


0円でできる「3つの即効対策」

お金をかけなくても、今週中にできることがある。

対策1:写真付きメニューを作る

最もシンプルで、最も効果が高い。

料理の写真があれば、文字が読めなくても注文できる。 世界共通だ。

  • スマホで料理の写真を撮る
  • メニューに写真を貼り付ける(手書き+写真プリントでもOK)
  • 料理名の横に、英語名を小さく添える

ラーメン → Ramen / 唐揚げ → Fried Chicken / 餃子 → Gyoza / 天ぷら → Tempura / カツ丼 → Pork Cutlet Rice Bowl

日本語のメニュー名がそのまま英語になっている料理は多い。 「Ramen」「Gyoza」「Tempura」「Sushi」「Udon」は、そのまま通じる。

対策2:無料のQR翻訳メニューを導入する

テーブルにQRコードを貼るだけで、外国人客が自分のスマホで母国語のメニューを見られるサービスがある。

サービス名対応言語費用特徴
SORENA多言語対応3ヶ月無料、その後有料プランありQRコードでスマホに表示
トランぐる14ヵ国語(15言語)基本無料アプリで翻訳メニュー表示
SmartMenu13言語基本無料機械翻訳で自動変換

導入の手順:

  1. サービスに登録する(スマホでOK)
  2. 自店のメニューを日本語で入力する
  3. 自動で翻訳される
  4. 発行されたQRコードを印刷してテーブルに貼る

所要時間:1〜2時間。費用:0円。

対策3:「指さし接客シート」を1枚作る

英語が話せなくても、シートを指さすだけで基本的な接客ができる

A4用紙1枚に、以下の内容を日本語と英語で書いておく。

注文 ──────────────
ご注文はお決まりですか? / Ready to order?
こちらがおすすめです     / I recommend this.
売り切れです           / Sorry, sold out.
辛いです              / Spicy.
お肉が入っています      / Contains meat.

お会計 ──────────────
お会計は○○円です       / Total is ○○ yen.
現金のみです           / Cash only.
カード使えます          / Credit card OK.
お釣りです             / Here's your change.

その他 ──────────────
お手洗いはあちらです     / Restroom is over there.
Wi-Fiあります          / Free Wi-Fi available.
写真撮影OKです         / Photos are welcome.

これをラミネートして、レジ横に置いておく。


自治体の無料支援──使わないと損

多くの自治体が、飲食店のインバウンド対応を無料で支援する制度を用意している。

支援内容提供元費用
多言語メニュー作成ツール東京都、大阪府、京都市ほか多数の自治体無料
インバウンド対応セミナー各地の商工会議所無料
多言語表示ステッカー観光協会無料
翻訳アドバイザーの派遣一部の自治体無料

調べ方:

「〇〇市(自分の地域名) 飲食店 多言語 支援」でGoogle検索する。多くの自治体が専用のウェブサイトを持っている。


アレルギー対応──これだけは英語で書いておく

外国人客対応で最も重要なのはアレルギー情報だ。

料理が口に合わないのは問題ではない。でもアレルギーは命に関わる。

メニューに表示すべき主なアレルゲン(英語表記)

日本語英語よく使う料理
Egg天ぷら、カツ、チャーハン
Milk / Dairyグラタン、クリームソース
小麦Wheat / Glutenうどん、ラーメン、天ぷら
えびShrimp天ぷら、エビフライ
かにCrab茶碗蒸し、鍋
そばBuckwheatそば、そばつゆ
落花生Peanut担々麺、和え物
大豆Soy醤油、味噌、豆腐
豚肉Pork豚カツ、ラーメンスープ
牛肉Beef牛丼、すき焼き

メニューの各料理に、使っている主要アレルゲンをアイコンや英語で小さく表示するだけでいい。

ムスリム(イスラム教徒)のお客さんへの注意点: 豚肉とアルコールが食べられないだけでなく、調理器具が豚肉と共有されているだけでNGになる場合がある。ハラール対応は簡単ではないが、「Contains Pork(豚肉使用)」「No Pork(豚肉不使用)」の表示だけでも大きな助けになる。


Google翻訳・Googleレンズの活用

テーブルに「Googleレンズでメニューを撮影すると、あなたの言語に翻訳されます」という案内を英語で書いておくのも効果的だ。

📱 Point your camera at the menu
    to translate it into your language.
    (Use Google Lens or Google Translate)

最近の外国人観光客は、自分のスマホでメニューを撮影して翻訳するのに慣れている。 お店が完璧な翻訳を用意しなくても、この案内があるだけで安心してもらえる。


今週やること──3つだけ

  1. メニューの写真を撮って、料理名の英語表記を調べる

    • Google翻訳でOK。完璧じゃなくていい
    • 「Ramen」「Gyoza」「Tempura」はそのまま通じる
  2. QR翻訳メニューのサービスに登録する

    • SORENAかトランぐるを試してみる(無料)
    • 所要時間:1〜2時間
  3. 指さし接客シートを印刷してレジ横に置く

    • 上の例文をコピーしてA4に印刷するだけ
    • ラミネートすると長持ちする

外国人のお客さんが来たとき、お互いが笑顔でいられるようになる。それだけで、また来てもらえる確率は上がる。


レシピの原価管理をしていれば、インバウンド向けの価格設定もスムーズです。KitchenCostなら、スマホでレシピの原価率を確認しながら、適正な販売価格を計算できます。

よくある質問

多言語メニューを外注するといくらかかりますか?

翻訳会社に依頼する場合、英語1言語で5万〜15万円が相場です。中国語、韓国語を加えると10万〜30万円になることもあります。料理名だけでなく、食材のアレルギー情報や調理法の説明まで含めると高額になります。ただし、無料のQR翻訳サービスや自治体の支援制度を使えば0円で対応可能です。SORENA、トランぐる、SmartMenuなどの無料サービスは、日本語メニューを登録するだけで最大14言語に自動翻訳してくれます。

無料で多言語メニューを作れるサービスはありますか?

はい、複数あります。①SORENA(ソレナ):QRコードからスマホに翻訳メニューを表示。3ヶ月無料トライアルあり。②トランぐる:日本語メニューを14ヵ国語に翻訳するアプリ。③SmartMenu:13言語対応、機械翻訳で自動変換。④各自治体の無料メニュー作成支援(東京都、大阪府など多数の自治体が提供)。最も手軽なのはQRコード型のサービスで、テーブルにQRコードを貼るだけで、外国人客が自分のスマホでメニューを母国語で見られます。

英語が話せなくても外国人客に対応できますか?

はい、できます。実は外国人客の多くは、日本の飲食店で完璧な英語対応を期待していません。大切なのは3つ。①写真付きメニューがあること(文字が読めなくても、写真を指させば注文できる)、②アレルギー情報の表示(英語で「pork」「shrimp」「peanut」などの食材名を書いておくだけで十分)、③笑顔と身振り手振り。さらに「指さし接客シート」を用意しておけば、注文・会計・アレルギー確認などの基本的なやり取りは問題なくできます。Googleレンズを使えば、お客さん自身がメニューを撮影して翻訳することもできます。

インバウンド対応で売上はどのくらい増えますか?

立地や業態によりますが、観光地や駅前の個人店では、多言語対応することで売上が10〜30%増加した事例があります。訪日外国人の1人あたり飲食費は平均して日本人より高い傾向にあり、特に夜の外食では客単価が高くなります。ただし、住宅地の店舗や外国人がほとんど来ない立地では効果は限定的です。まず、自分の店にどのくらい外国人客が来ているか(週に何組程度か)を確認し、週2組以上来ているなら多言語対応の投資価値は十分にあります。

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