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原価率が低いのに儲からない──見落としがちな4つの「利益の穴」

原価率は低いはずなのに口座残高が増えない。その原因は固定費・値引き・ロス・人員配置のどこかにあります。1週間で見直せる手順を紹介します。

更新 2026年2月18日
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目次

「うちは原価率28%。悪くないはず」。そう思って安心していたのに、月末の口座残高は先月と変わらない。

この違和感の正体は、原価率の「外」にあります。

先に結論

  • 原価率が低くても、固定費・値引き・ロスで利益は消える
  • 見る順番は「1品粗利」→「固定費」→「ロス」の3つ
  • 売上上位5品だけ、1週間で見直せば十分

原価率が低いのに儲からない4つの理由

1. 固定費の重さを見ていない

原価率は「商品単体」の指標にすぎません。店は毎日、家賃と人件費を払っています。1品が黒字でも、1日の固定費を超えられなければ最終利益はマイナスです。

2. 値引き・クーポンが粗利を削っている

メニューの表示価格で原価率を計算すると、いい数字が出ます。でも実際の売上はクーポン割引後の金額。「10%オフ常時」は、原価率が同じでも手取りを大きく減らします。

3. 廃棄とロスが原価に入っていない

原価表が理論値(レシピ通りの量)だけだと、実際の廃棄分が抜けます。仕込みすぎ、売れ残り、作り直し。これが積もると、見かけの原価率と実態がどんどんズレていきます。

4. 人員配置が売上の波に合っていない

ランチの山にスタッフが足りず回転率が落ちる。アイドルタイムに人が余って人件費だけが発生する。どちらも利益を削ります。

計算例(定食メニュー)

  • 表示売価: 1,000円
  • 食材原価: 280円(原価率28%)
  • クーポン値引き: 100円
  • 決済・販促手数料: 50円
  • 包材: 20円
実売上 = 1,000 − 100 = 900円
変動費合計 = 280 + 50 + 20 = 350円
1品あたり残るお金 = 900 − 350 = 550円

ここまでは悪くない。でも1日40食販売で見ると:

1日の粗利合計 = 550 × 40 = 22,000円
1日の固定費 = 23,000円
最終利益 = 22,000 − 23,000 = −1,000円

原価率28%でも、1日1,000円の赤字。これが「原価率が低いのに儲からない」の正体です。

1週間で直す手順

  1. 売上上位5品の実売上ベース(値引き後)で粗利を出す
  2. 各メニューに「最低でも残したい金額」を設定する
  3. 常時クーポンをやめて、曜日・時間帯限定にする
  4. 廃棄を3分類で記録する(売れ残り / 仕込みすぎ / ミス)
  5. 客数の山に合わせて、30分単位で人員を調整する

全部同時にやる必要はありません。上から順に1つずつ。

今日やること

  • 売上上位5品の値引き後売上を確認する
  • 5品の1品粗利を再計算する
  • 1日の固定費を金額で出す
  • 常時クーポンを1つだけ止めて7日間比較する
  • 廃棄の3分類記録を始める

まとめ

原価率は大事です。でも店の利益は原価率だけでは決まりません。

固定費、値引き、ロスまで入れて「実際に残るお金」を見る。この視点に変えると、何を先に直すべきかがはっきり見えてきます。


KitchenCostで各メニューの原価を管理しておけば、値引き後の実粗利もすぐに確認できます。

参考リンク(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

原価率が低ければ、利益は出るはずでは?

原価率は食材費だけの指標です。家賃・人件費・値引き・ロスまで入れないと実際の利益は分かりません。原価率28%でもトータルで赤字、というケースは普通にあります。

まずどの数字から見ればいいですか?

売上上位5品の1品粗利と、1日あたりの固定費。この2つを比べるだけで、利益が残らない原因が見えてきます。

値上げしないと改善できませんか?

値上げだけが答えではありません。量の見直し、クーポン条件の変更、廃棄の削減でも利益は改善できます。

忙しくて管理が続きません。

全メニューを一気にやらないでください。売上上位5品だけを毎週更新する運用で十分です。

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