「人件費率って何%がいいんですか?」
この質問をよくいただきますが、大事なのは目安ではありません。「今日いくら売れば、人件費率が目標内に収まるか」を逆算できることです。
これが分かると、朝の時点で「今日の目標客数は○人」と具体的に動けるようになります。
先に結論
- 人件費率の目安を覚えるより、1日の必要売上を逆算する方が使える
- 式は1つだけ。電卓で5分
- 週次で実績と比較すれば、月末の赤字を前倒しで防げる
計算式はこれだけ
必要売上 = 1日の人件費 ÷ 目標人件費率
人件費率30%で回したいなら、1日の人件費を0.30で割ります。
具体例(最低賃金1,121円で計算)
- 時給: 1,121円
- スタッフ2人
- 1日8時間
- 目標人件費率: 30%
1日の人件費 = 1,121 × 2 × 8 = 17,936円
必要売上 = 17,936 ÷ 0.30 = 59,787円 ≒ 約6万円
客単価1,200円なら必要客数は約50人。
必要客数 = 59,787 ÷ 1,200 = 49.8人
朝この数字を頭に入れておくだけで、ランチの途中で「今日は厳しいかも」と早めに判断できるようになります。
目標に届かないときの改善順序
一度に全部直そうとすると続きません。順番を決めましょう。
- ピーク外のシフトを1枠だけ減らす。売上が薄い時間帯の人件費を削る
- 仕込みをまとめて手待ち時間を減らす。労働時間の密度を上げる
- 低粗利メニューの露出を下げる。忙しいのに利益が薄い状態を改善する
いまこの計算が必要な理由
最低賃金は全国加重平均1,121円(厚生労働省)。飲食店の価格転嫁率は32.3%と全業種平均を下回ります(帝国データバンク)。2025年の飲食店倒産は1,002件で過去最多。
値上げだけでは人件費増を吸収しきれない。だからこそ、人件費率の管理精度が利益に直結するわけです。
今週やること
- 1日の人件費を計算する
- 目標人件費率を1つ決める
- 必要売上を逆算する
- 客単価から必要客数まで落とし込む
- 翌週、実績との差を確認する
まとめ
人件費率は「計算して終わり」だと現場では使えません。1日の必要売上と必要客数まで落とし込んで初めて、動ける数字になります。
まずは今週1回、5分だけ計算してみてください。
KitchenCostでメニューごとの粗利を把握しておけば、人件費率の改善ポイントも見つけやすくなります。