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飲食店の原価計算、人件費はどこまで入れる?(2026): 5分で決めるメニュー別ルール

人件費を原価にどこまで入れるか迷う小さな飲食店向け。難しい会計なしで、メニュー別に『入れる範囲』を決める5分計算をやさしく解説します。

公開 2026年2月17日
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目次

「食材原価は見ているのに、月末に思ったほど残らない」

このとき、抜けやすいのが人件費です。 とくに1〜2店舗の小さなお店ほど、ここで迷いやすいです。

先に結論

  • 人件費は、まず「作る時間分」だけ入れればOKです。
  • 慣れたら「共通作業(清掃・開店準備)」を1品あたりで足します。
  • 最初から全メニューは不要。上位3〜5品で十分始められます。

2026年にこのテーマが重い理由

  • 最低賃金の全国加重平均は 1,121円
  • 帝国データバンク調査では、2026年の食品値上げ要因で「人件費」由来が 66.2%
  • 同社調査では、2025年の飲食店倒産は 900件、飲食店の価格転嫁率は 32.3%(全業種平均 39.4%)。

人件費が上がっても、値上げだけで吸収しにくい店が多い。 だから、原価計算の中で人件費を見える化する必要があります。

現場の声(コミュニティ)

飲食店ドットコム会員調査(回答297)では、 2024年の印象的ニュース1位が「円安・物価高騰(40.1%)」でした。

同調査で「過去最大の最低賃金アップ」は 13.8%。 仕入れと人件費の両方が、同時に重くなっている実感が出ています。

難しい言葉を先にやさしく

  • 直接作業の人件費: そのメニューを作る時間の人件費
  • 共通作業の人件費: 清掃・開店準備など、全メニュー共通の人件費
  • 配賦(はいふ): 共通作業の人件費を、1品ごとに割って配ること

5分計算(これだけ)

1分あたり人件費 = 時給 ÷ 60
1品の直接人件費 = 1分あたり人件費 × その商品の作業分数
1品の共通人件費 = 月間の共通人件費 ÷ 月間販売数
人件費込み原価 = 食材費 + 包材費 + 直接人件費 + 共通人件費

例(定食メニュー)

  • 時給: 1,121円
  • そのメニューの作業時間: 6分
  • 月間の共通人件費: 180,000円
  • 月間販売数: 6,000食
  • 食材費: 280円
  • 包材費: 10円
1分あたり人件費 = 1,121 ÷ 60 = 18.7円
直接人件費 = 18.7 × 6 = 112円
共通人件費 = 180,000 ÷ 6,000 = 30円
人件費込み原価 = 280 + 10 + 112 + 30 = 432円

売価980円なら、 原価率は 432 ÷ 980 × 100 = 44.1% です。

食材費だけで見た数字より、現場の実感に近づきます。

失敗しない進め方

  1. まず上位3品だけ計算する
  2. 計算ルールを1か月固定する
  3. 翌月にだけ見直す

毎週ルールを変えると、良し悪しの比較ができなくなります。

今週やること

  • 上位3〜5品の作業分数を測る
  • 時給から1分あたり人件費を出す
  • 共通人件費を1品あたりへ割る
  • 人件費込み原価で粗利を見直す
  • 14日後の確認日をカレンダーに入れる

まとめ

人件費を原価に入れる目的は、 管理を難しくすることではありません。

「売れているのに残らない」を止めるためです。 まずは上位3品だけ、5分計算で十分です。

関連ガイド

参考(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

人件費は原価に入れないとダメですか?

必須ではありませんが、入れないと『残るはずの利益』を大きく見誤りやすくなります。まずは売上上位メニューだけでも入れるのがおすすめです。

どこまで入れるのが実務的ですか?

最初は『その商品を作る時間(直接作業)』だけで十分です。慣れたら、清掃や仕込み共通時間を1品あたりで足します。

配賦(はいふ)って何ですか?

配賦は、共通でかかった費用を商品ごとに分けることです。難しい言葉ですが、実際にやることは割り算です。

全部のメニューで計算しないと意味がないですか?

最初から全部やる必要はありません。販売数が多い上位3〜5品から始める方が続きます。

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