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飲食店の『原価率30%なら安心』は危ない(2026): 固定費を1品に割り戻して判断する

原価率30%でも、なぜか利益が残らない。そんな店で起きがちな見落としを解説。家賃・光熱費・人件費を1品に割り戻すだけで、赤字メニューの見え方が変わります。

公開 2026年2月17日
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目次

「原価率30%を守っているのに、利益が残らない」 この状態、珍しくありません。

Yahoo!知恵袋でも、 「原価率3割は食材だけ?それとも全経費込み?」という質問が続いています。 答えは、一般に『食材だけ』です。 ここを取り違えると、判断を外します。

先に結論

  • 原価率30%は、食材費の目安としては使えます
  • でも経営判断は、固定費を1品に割り戻した数字で行うべきです
  • 売れている商品ほど、実質粗利で再点検した方が失敗を減らせます

2026年に見落としが危ない理由

  • 帝国データバンク: 2025年の飲食店倒産は900件(過去最多)
  • 同社調査: 2025年2月時点の価格転嫁率は40.6%

コスト増を価格に乗せきれない店が多い中で、 「食材だけ管理」は限界が出やすいです。

まず2段階で見る

1) 食材ベースの原価率

原価率(食材) = 食材費 ÷ 売価 × 100

2) 固定費を入れた実質コスト

実質コスト(1品) = 食材費 + 包材費 + 固定費の割り戻し + 人件費の割り戻し

ここでの「割り戻し」は、 月の合計費用を1品ごとに分けて見る、という意味です。

固定費の割り戻し(1品) = 月間固定費 ÷ 月間提供数

ミニ例

  • 売価: 1,000円
  • 食材費: 300円(原価率30%)
  • 包材費: 30円
  • 固定費の割り戻し: 220円
  • 人件費の割り戻し: 280円
実質粗利 = 1,000 - (300 + 30 + 220 + 280) = 170円

30%でも、実質ではかなり薄いことがわかります。

現場で多い誤解

1) 原価率30%なら全部OK

目安としては有効ですが、利益保証ではありません。

2) 固定費は月末にまとめて見ればいい

商品ごとの差が見えず、打ち手が遅れます。

3) 売れている商品は放置してよい

売れ筋ほど、薄利だとダメージが大きいです。

今週やること

  • 上位10商品の食材原価率を確認
  • 固定費と人件費を1品に割り戻して再計算
  • 実質粗利が薄い上位3商品を抽出
  • 量目・価格・セットを1つずつ見直し
  • 翌週、販売数と実質粗利を再確認

まとめ

原価率30%は、入口としては役立ちます。 でも、店を守る判断はそこから先です。

固定費を1品に割り戻すだけで、 どこで利益が抜けているかがはっきり見えるようになります。

参考(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

原価率30%なら安全ではないのですか?

食材費だけ見れば安全に見えても、家賃や人件費を入れると赤字になることがあります。

何を追加で見ればいいですか?

固定費を1品ごとに割り戻した『実質コスト』です。

固定費の割り戻しは難しいですか?

難しくありません。月間固定費を提供数で割るだけで、最初の判断材料になります。

最初に直すべき商品は?

販売数が多いのに実質粗利が薄い商品からです。改善効果が出やすいです。

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