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2026年4月の子ども・子育て支援金、飲食店の人件費はいくら増える?

協会けんぽの令和8年度保険料率と子ども・子育て支援金率0.23%をもとに、個人飲食店が『いつの給与から』『月いくら増えるか』を3分で把握する方法をやさしく解説。

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目次

「4月から保険料が変わります」と言われたけど、 結局、店の人件費はいくら増えるのか。

ここが曖昧なままにすると、原価表がズレたまま走ってしまいます。

2026年4月から始まる子ども・子育て支援金は、1人あたりでは小さく見える数字です。 でも、スタッフ数が多い店ほど月次で効いてきます。

まずは難しい言葉を後回しにして、店の判断に必要な数字だけ押さえましょう。

先に結論

  • 子ども・子育て支援金率は0.23%、会社負担はその半分の0.115%
  • 適用開始は2026年4月分保険料(5月納付分)
  • 給与への反映月は会社運用で変わる: 当月徴収なら4月、翌月徴収なら5月
  • まず計算するのは2つだけ: 月の追加人件費1食あたり追加コスト
  • 追加コストは 月の追加人件費 ÷ 月間販売食数 で出せる

まず確認したい最新数字(2026-03-04確認)

項目最新値日付店での意味
協会けんぽ 健康保険料率(令和8年度)8.84%〜10.03%(都道府県別)2026-02-16公表都道府県で負担が違う
介護保険料率(全国一律)1.62%2026-02-16公表40〜64歳スタッフ分に影響
子ども・子育て支援金率0.23%(労使折半)2026-02-16公表会社負担は0.115%
支援金の適用開始2026年4月分保険料(5月納付分)2026-02-16公表給与反映月の確認が必要
制度説明での平均負担目安月350円(年4,200円)こども家庭庁公開資料「小さいが固定で増える」コスト
最低賃金(全国加重平均)1,121円2025-09-05公表人件費上昇が同時進行

※最初に見るべき数字は、より自店の月額です。

難しい言葉を30秒で

  • 標準報酬月額: 給与そのものではなく、社会保険を計算するための「月給の区分」です。

  • 労使折半: 従業員と会社で半分ずつ払うことです。

  • 翌月徴収: 4月分の保険料を、5月支給の給与で控除する運用です。

この3つだけ分かれば、実務はほぼ回せます。

ステップ1: 月の追加人件費を先に出す

最初にこの式だけ使ってください。

月の追加会社負担 = 対象従業員の標準報酬月額合計 × 0.115%

例: 対象従業員5人、標準報酬月額の合計が1,250,000円の場合

1,250,000円 × 0.115% = 1,437.5円

つまり、月1,438円、年17,256円が追加負担です。

金額だけ見ると小さく見えますが、 このあと健康保険料率や介護保険料率の改定分も重なるので、 「支援金だけ」切り出して管理しておくと、後でズレに気づきやすくなります。

ステップ2: いつの給与から反映するか決める

「いつから引くか」で現場が一番混乱します。

制度上は2026年4月分保険料から適用です。 ただし、給与への反映月は運用方式で変わります。

会社の運用反映の目安
当月徴収4月支給給与から
翌月徴収5月支給給与から

給与ソフトの実務案内でも、 「翌月徴収の会社は5月支給分からの反映」が案内されています。

ステップ3: 原価へ1食単位で入れる

ここをやると、値上げ判断が早くなります。

1食あたり追加コスト = 月の追加会社負担 ÷ 月間販売食数

例:

  • 月の追加会社負担: 1,438円
  • 月間販売食数: 2,080食(1日80食 × 26日)
1,438 ÷ 2,080 = 0.69円

1食あたり約0.7円です。

「1円未満だから無視」で終わらせず、 食材、人件費、保険料のズレを同じ表で管理してください。 数字の見落としが減ります。

ステップ4: 東京の実務イメージ(参考)

協会けんぽ東京支部の令和8年度は、健康保険料率が**9.91%です。 子ども・子育て支援金率は0.23%**で、こちらは全国共通です。

ざっくり月給25万円で見ると、支援金による会社追加負担は次の通りです。

条件会社の追加負担(月)
1人・標準報酬月額25万円約288円
5人分(同条件)約1,440円
10人分(同条件)約2,880円

店舗数が増えると、この固定増加がじわじわ効きます。

よくある失敗3つ

  1. 従業員負担だけ見て、会社負担を原価表に入れていない

  2. 「全スタッフが対象」と思い込み、対象外の人まで計算している

  3. 支援金率0.23%だけ足して、都道府県の保険料率改定分を見ていない

この3つは、月末の「なぜか利益が残らない」の原因になりやすいです。

今週やること

  • 給与ソフトの徴収方式(当月/翌月)を確認する
  • 対象従業員の標準報酬月額合計を出す
  • 合計 × 0.115% で月の追加会社負担を出す
  • 月間販売食数で割って1食あたりへ落とす
  • 売上上位3メニューだけ原価表を更新する

制度変更は、知っているかどうかより、 店の数字に落としたかどうかで差が出ます。

まずは月額を1回だけ出して、次に1食へ割る。 この順番で進めれば、4月改定でも慌てずに回せます。

日々の原価を食材費だけでなく人件費までまとめて見える化したい方は、**KitchenCost**も試してみてください。

よくある質問

子ども・子育て支援金は、いつの給与から反映されますか?

制度としては2026年4月分保険料(5月納付分)から適用です。実際に給与天引きへ出る月は会社の運用で変わります。当月徴収なら4月支給分、翌月徴収なら5月支給分から反映されるケースが一般的です。

飲食店のオーナーがまず確認する数字は何ですか?

最初は2つだけで十分です。『対象従業員の標準報酬月額合計』と『月間販売食数』です。この2つがわかれば、月の追加人件費と1食あたりの追加コストをすぐ計算できます。

子ども・子育て支援金で店の負担はどれくらい増えますか?

支援金率0.23%は労使折半なので、事業主負担は0.115%です。たとえば標準報酬月額の合計が125万円なら、追加負担は月1,438円(125万円×0.115%)です。

難しい用語が多くてよくわかりません

標準報酬月額は『社会保険計算用の月給区分』、翌月徴収は『前月分の保険料を次の月の給与で引く方法』です。この記事では式を最小限にして、店で使う数字だけに絞って説明します。

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