「手数料で利益が消えるから、キャッシュレスをやめたい」 この相談は、個人店で本当に増えています。
Yahoo!知恵袋でも、 「キャッシュレス決済をやめる店が増えたのか」という質問が2025年に出ていて、 308閲覧まで伸びています。
ただ、2025年3月31日に経済産業省が公表した数字では、 2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%です。 「お客さん側の利用」は、すでにかなり進んでいます。
先に結論
- 手数料の痛みは事実。でも一律停止は集客ダメージが大きいことがあります
- 判断は「手数料総額」と「来店減の粗利損失」の比較で決めます
- 続ける場合は、薄利メニューから価格を微調整するのが実務的です
まずこの2つを比べる
A: 月間手数料総額
B: キャッシュレス停止で減る粗利額
B = (減少見込み客数) × (1人あたり粗利)
A > Bなら、停止の検討余地ありA < Bなら、停止より運用改善が有利
ここでの「粗利」は、売上から食材費などを引いた、店に残るお金です。
30秒でわかる例
- 月商: 500万円
- キャッシュレス比率: 55%
- 実効手数料率: 2.8%
ここでいう 実効手数料率 は、決済ブランドやプランの違いを全部ならした実質の手数料率です。
A = 500万円 × 55% × 2.8% = 77,000円
停止して、月60人減ると仮定。 1人あたり粗利が1,500円なら
B = 60 × 1,500円 = 90,000円
この例では、停止より継続の方が損失が小さい計算です。
現場で効く改善3つ
1) 決済比率を曜日・時間帯で分ける
平日ランチと週末夜で、比率はかなり違います。 平均だけで決めると外しやすいです。
2) 薄利メニューだけ価格調整
全品一律で上げるより、 原価率が高い商品だけ10円〜30円調整の方が反発を抑えやすいです。
3) 客単価を上げる導線を先に作る
トッピング、セット、ドリンク提案で、 手数料負担を吸収しやすくなります。
今週やるチェックリスト
- 直近4週間の決済手段別売上を集計
- 月間手数料総額(A)を計算
- 停止時の粗利減少額(B)を3パターンで試算
- 薄利メニュー上位3品を抽出
- 価格調整 or セット導線の小テストを実施
まとめ
キャッシュレスは「賛成か反対か」の話ではなく、 店の数字で決める運用の話です。
やめる前に、AとBを一度だけ出してみてください。 その10分で、感覚の迷いがかなり減ります。