「手数料で利益が消えてる気がする。もう現金だけにしたい。」
個人店からこの相談が増えています。気持ちは分かります。 でも、2024年のキャッシュレス決済比率は42.8%。 お客さんの4割以上が電子決済を使っている時代に、一律で止めるのはリスクが大きいかもしれません。
先に結論
- 手数料の痛みは事実。でも一律停止は集客ダメージが大きいことがある
- 判断は「手数料総額」と「来店減の粗利損失」の比較で決める
- 続ける場合は、粗利が薄いメニューから価格を微調整する
まずこの2つを比べる
A: 月間手数料総額
B: キャッシュレス停止で減る粗利額 = 減少見込み客数 × 1人あたり粗利
- A > B なら、停止の検討余地あり
- A < B なら、停止より運用改善が有利
30秒でわかる例
- 月商: 500万円
- キャッシュレス比率: 55%
- 実効手数料率: 2.8%
A = 500万 × 55% × 2.8% = 77,000円
停止して月60人減ると仮定。1人あたり粗利が1,500円なら:
B = 60 × 1,500 = 90,000円
この例では停止より継続のほうが損失が小さい計算です。 もちろん減少客数の見込みで結果は変わるので、3パターンくらい試算してみてください。
続ける場合に効く改善3つ
1) 決済比率を曜日・時間帯で分ける
平日ランチと週末夜で比率はかなり違います。 平均だけで判断すると的外れになりやすいです。
2) 粗利が薄いメニューだけ価格調整
全品一律で上げるより、原価率が高い商品だけ10〜30円調整するほうが反発が小さい。
3) 客単価を上げる導線を作る
トッピング、セット、ドリンク提案で手数料負担を吸収しやすくなります。
今週やること
- 直近4週間の決済手段別売上を集計する
- 月間手数料総額(A)を計算する
- 停止時の粗利減少額(B)を3パターンで試算する
- 粗利が薄い上位3品を抽出する
- 価格調整またはセット導線の小テストを実施する
キャッシュレスは「賛成か反対か」の話ではなく、店の数字で決める運用の話です。 やめる前に、AとBを一度だけ出してみてください。感覚の迷いがかなり減りますよ。
メニューごとの粗利がKitchenCostで出せると、手数料を含めた採算判断が楽になります。