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飲食店の現金割引、何円までなら大丈夫?(2026): キャッシュレス手数料を原価計算で判断

現金割引を始めるか迷う小さな飲食店向け。手数料負担と客離れを見ながら、割引額を安全に決める方法をやさしく解説します。

公開 2026年2月17日
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目次

「現金払いなら、少し安くしてほしいと言われる」

この相談、個人店ではかなり増えています。 ただ、雰囲気で割り引くと、売上はあるのに利益が薄くなります。

先に結論

  • 現金割引は、キャッシュレス手数料の実額 から逆算すると失敗しにくいです。
  • まずは 1会計あたり割引上限 を出してから金額を決めてください。
  • 2週間テストで数字を見れば、続けるか止めるか判断できます。

なぜ今、現金割引の判断が増えているのか

帝国データバンク(2026-01-13公表)では、 2025年の飲食店倒産は 900件、価格転嫁率は 32.3%(全業種平均 39.4%)でした。

飲食店ドットコムの調査でも、 仕入れ総額が前年より上がった店は 90.8%、 11%以上上昇は 66.7%(回答282)です。

つまり、 「コストは上がるのに、価格は上げにくい」店が多い状態です。 この局面で現金割引をするなら、感覚ではなく計算が必要です。

まず計算する数字は3つだけ

実効手数料率 = 決済手数料総額 ÷ 売上
1会計あたり手数料 = 客単価 × 実効手数料率
割引上限額 = 1会計あたり手数料 - 現金対応コスト

ここでいう 現金対応コスト は、 釣銭準備・締め作業など、現金運用で増える手間をお金に直したものです。

5分でできる実例

  • 月売上: 2,800,000円
  • 月手数料: 67,200円
  • 客単価: 1,100円
  • 現金対応コスト: 1会計あたり6円
実効手数料率 = 67,200 ÷ 2,800,000 = 2.4%
1会計あたり手数料 = 1,100 × 0.024 = 26.4円
割引上限額 = 26.4 - 6 = 20.4円

この場合、 現金割引は 10円〜20円 の範囲でテストするのが安全です。 30円にすると、利益を削る可能性が高くなります。

失敗しにくい進め方(2週間)

  1. まずは平日だけ、現金割引を試す
  2. 割引額は1段階(例: 10円)から始める
  3. 毎日3つだけ記録する

見る数字はこれだけです。 現金比率 客単価 1会計あたり粗利

2週間後に、 粗利が維持できて現金比率が改善したら継続。 粗利が落ちるなら割引額を下げるか中止します。

店頭で使える短文(そのままOK)

現金でお支払いの場合、会計ごとに10円引きいたします。
対象条件は店内表示をご確認ください。

ルールは短く、条件は明確に。 この2つを守るとトラブルが減ります。

運用で忘れないこと

  • 決済会社・ブランドの規約は事前に確認する
  • 税込み/税抜きどちらで割引計算するか統一する
  • 常連対応の例外を作りすぎない

今週やること

  • 直近1か月の手数料総額を出す
  • 実効手数料率と割引上限額を計算する
  • 2週間のテスト条件(曜日・金額)を決める
  • 現金比率・客単価・粗利を毎日記録する
  • 14日後に継続/調整/中止を判断する

まとめ

現金割引は、 「気持ちで引く」より「手数料の範囲で引く」が正解です。

先に上限を出して、小さく試す。 この順番なら、値上げしづらい時期でも利益を守りやすくなります。

参考(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

現金割引をすると、結局損しませんか?

割引額しだいです。キャッシュレス手数料で減っている金額より小さく設定できれば、利益を守れる可能性があります。

実効手数料率って何ですか?

店全体の売上に対して、実際に出ていった決済手数料の割合です。手数料総額を売上で割ると出せます。

価格転嫁って何ですか?

上がったコストを販売価格に反映することです。転嫁しづらい時期は、割引設計を細かくしないと利益が残りにくくなります。

まず何日くらい試せばいいですか?

2週間で十分です。現金比率、客単価、1会計あたり粗利を見れば、続けるか判断しやすくなります。

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