ブログ

損益分岐点、5分で出せます。飲食店の「赤字ライン」を知る計算式

「今月いくら売れば赤字にならない?」——この数字を持っていない店は、値上げも仕入れ調整も感覚頼みになります。2つの式だけで出せる方法を紹介します。

公開 2026年2月17日
·
更新 2026年2月18日
飲食店 損益分岐点 計算式飲食店 損益分岐点 計算飲食店 売上目標原価管理
目次

月末に通帳を見て、「今月は赤字だったのか黒字だったのか、結局よく分からない」—— そんな経験はありませんか。

損益分岐点(そんえきぶんきてん)という言葉は難しそうですが、 意味はシンプルです。赤字にならない売上ラインのこと。 この数字が手元にあるかどうかで、値上げや仕入れの判断スピードがまったく変わります。

先に結論

  • 計算式は2つだけ。5分で出せる
  • まず月次で出して、次に週次に分ける
  • 売上だけでなく「必要客数」まで出すと現場で使いやすい

まずこの2式

損益分岐点売上 = 固定費 ÷ (1 - 変動費率)
必要客数 = 損益分岐点売上 ÷ 客単価

用語をやさしく

  • 固定費: 家賃・基本給・保険料など、売上がゼロでも出ていく費用
  • 変動費率: 売上に比例して増える費用(食材費・包材費など)の割合

5分シミュレーション

前提:

  • 月の固定費: 120万円
  • 変動費率: 58%
  • 客単価: 1,200円
損益分岐点売上 = 1,200,000 ÷ (1 - 0.58)
               = 1,200,000 ÷ 0.42
               = 約285万円

必要客数 = 2,857,143 ÷ 1,200 = 約2,381人/月

つまり月に約285万円、2,381人の来客が必要。 ここから「じゃあ1日何人?」「客単価を100円上げたらどうなる?」と逆算できます。

よくある勘違い

  1. 売上目標だけ高く設定する → 固定費を見ていないので根拠がない
  2. 客単価を上げずに客数だけ増やそうとする → 回転率の限界にぶつかる
  3. 変動費率を古いまま使う → 実態とズレて目標が甘くなる

2025年は食品値上げ品目が20,609品目まで増えました。 半年前の原価率で計算すると、損益分岐点そのものが間違ってしまいます。

週次へ落とす方法

月次で出した数字を4で割るだけです。

週の目安売上 = 月の損益分岐点売上 ÷ 4

毎週この数字と実績を比べれば、月末まで待たなくても軌道修正できます。 「今週ちょっと足りないな」と水曜に気づければ、木金で手が打てるわけです。

今週やること

  • 固定費を1つの表にまとめる
  • 変動費率を最新の仕入値で更新する
  • 損益分岐点売上を計算する
  • 客単価で必要客数を出す
  • 週目標に分解する

損益分岐点は、経理のための数字ではありません。 「今日あと何人来ればいいか」を知るための数字です。 5分で出して、週単位で追いかける。ここから利益改善が始まります。


KitchenCostでレシピ原価を出しておくと、変動費率の更新が楽になります。食材費の部分が自動で計算されるので。

参考(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

損益分岐点って何ですか?

赤字にも黒字にもならない売上ラインのこと。ここを超えたぶんが利益になります。

計算は難しいですか?

式は2つだけ。固定費と変動費率が分かれば5分で出せます。

客数まで計算できますか?

できます。損益分岐点売上を客単価で割るだけで、月に何人来ればいいか分かります。

毎月やれば十分ですか?

食材費の変動が大きい時期は、週次で簡易更新するほうが安全です。

今すぐ原価を計算してみましょう

材料単価を入力するだけで、レシピ原価・利益率・販売価格を自動計算します。