閉店後にシフト表を見ながら、「今日も人件費が高かったな」と思う。 でも、どこを直せばいいか分からない。
接客の人数は見直した。シフトも詰めた。 それでも人件費率が下がらないなら、仕込み時間を見てみてください。
先に結論
- まず1週間だけ仕込み時間を記録する
- 時間がかかる上位3メニューに絞って改善する
- 改善は「工程の共通化」から始めるのが効果的
いまの背景
- 最低賃金(全国加重平均): 1,121円
- 2025年の飲食店倒産: 1,002件(過去最多)
- 価格転嫁率: 39.4% / 53.5%(調査による差あり)
時給が上がっている局面では、同じ作業を短くするだけで人件費が下がります。 値上げや人員削減より、まず作業時間の見直しが先です。
1週間の記録方法
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 記録単位 | 30分 |
| 記録対象 | メニュー別の仕込み作業 |
| 記録項目 | 開始時刻、終了時刻、担当人数 |
紙に書くだけでも十分です。 大事なのは「どの仕込みに何時間かかっているか」が見えること。
まず使う式
仕込み人件費 = 仕込み時間(時間) × 時給 × 人数
時間帯別人件費率 = 時間帯の人件費 ÷ 時間帯の売上 × 100
この2つで「どの仕込みが利益を圧迫しているか」が見えます。
たとえば開店前の仕込みに2人で3時間かかっていたら、 1,121円 × 2人 × 3時間 = 6,726円。月に20日で約13.5万円。 ここを30分短縮するだけで月2万円以上浮きます。
改善しやすい順番
- 共通食材の同時仕込み → 野菜カットをメニュー横断でまとめる
- 仕込み時間が長いメニューの工程短縮 → 手順の見直し、道具の配置変更
- 閑散時間への前倒し → 14時台にできる仕込みを移動する
今週やること
- 1週間だけ仕込み時間を記録する
- 時間がかかる上位3メニューを特定する
- 共通化できる工程が1つでもないか確認する
- 1つだけ改善してみる
人件費率の改善は、人を減らす前に「作業を短くする」が先です。 1週間の記録で十分。やってみると、次の打ち手がはっきりします。
メニューごとの原価が分かっていると、「この仕込み時間に見合う粗利があるか」も判断できます。KitchenCostでレシピ原価を出しておくと、この判断が楽になりますよ。