「来店数はあるのに、1会計あたりが伸びない。」
この状態、2026年の小さな店でよく起きています。
値上げが難しいなら、先に見るべきは 注文点数 です。
先に結論
- 値上げ前に
注文点数を見ると、打ち手が見えます。 - まずは「セット化」と「メニュー表示順」の2つで十分です。
- 2週間テストで、客単価と粗利の差が確認できます。
なぜ今、注文点数が重要か
- 帝国データバンク公表では、2025年の飲食店倒産は 900件(過去最多)(2026-01-13公表)。
- 同調査では、飲食店の価格転嫁率は 32.3%(全業種平均 39.4%)。
- 2026年2月の食品価格改定は 674品目、1回あたり平均 16% 増(2026-01-30公表)。
ここでいう 価格転嫁 は、
上がったコストを販売価格にのせることです。
転嫁しにくい時期は、
「1人があと1品頼む流れ」を作る方が現実的です。
まず使う3つの式
注文点数 = 総注文品数 ÷ 客数
客単価 = 1品あたり平均単価 × 注文点数
1日粗利 = 客数 × 客単価 × 粗利率
粗利 は、売上から食材費などの原価を引いた残りです。
店に残る体力だと思ってください。
5分でできる試算
変更前:
- 客数: 120人/日
- 1品平均単価: 640円
- 注文点数: 1.28
- 粗利率: 62%
客単価 = 640 × 1.28 = 819.2円
1日粗利 = 120 × 819.2 × 0.62 = 60,948円
変更後(表示順見直し + セット提案):
- 注文点数: 1.46(単価は据え置き)
客単価 = 640 × 1.46 = 934.4円
1日粗利 = 120 × 934.4 × 0.62 = 69,519円
粗利差 = 69,519 - 60,948 = 8,571円/日
25営業日なら、月で約 214,300円 の差になります。
実務で効く2ステップ
1) セット候補は「上位3つ」だけ作る
- 主力商品 + 原価の軽いサイド(スープ・小鉢・ドリンク)
- 値引き幅は小さく(例: 単品合計より50〜80円安い)
- メニュー数を増やしすぎない
選択肢が多すぎると、逆に注文が止まります。
2) メニュー表示順を変える
おすすめはこの順です。
- まずセット
- 次に主力単品
- 最後に追加しやすいサイド
「先に見たものが選ばれやすい」ので、
並び順だけでも注文点数は動きます。
現場でそのまま使える一言
こちら、単品に+180円でスープセットにできます。
一番ご注文が多い組み合わせです。
強い売り込みより、
短く具体的な提案の方が通ります。
コミュニティで多い悩み
- 売上目安をどう見ればいいか分からない
- 回転率と客単価のどちらを優先すべきか迷う
- セット価格と単品価格の見え方が分かりにくい
- 追加注文の出し方が接客として不安
実際の質問でも、
この4つは繰り返し出ています。
よくある失敗
- セット割引を大きくしすぎて粗利が落ちる
- 追加提案を全員に同じトークで行う
- 売上だけ見て、注文点数を追わない
むずかしい言葉をやさしく
- 注文点数: 1人が頼んだ品数の平均
- 客単価: 1人あたりの平均売上
- 粗利率: 売上のうち、原価を引いた後に残る割合
今週やること
- 直近14日分の注文点数を出す
- 上位3商品のセット候補を作る
- メニュー表示順を「セット先頭」に変える
- 2週間、注文点数と粗利を記録する
- 効果が出た組み合わせだけ残す
まとめ
値上げが難しいときほど、
注文点数の改善は効きます。
「1人あと1品」を仕組みで作る。
これが、小さな店で続けやすい利益改善です。
参考(確認日: 2026-02-17)
- 帝国データバンク: 2025年「飲食店」の倒産動向(2026-01-13公表)
- 帝国データバンク: 「食品主要195社」価格改定動向調査(2026-01-30公表、2026年2月は674品目・平均16%)
- Yahoo!知恵袋: 飲食店売上の目安に関する相談(q12279511187)
- Yahoo!知恵袋: 回転率と客単価の優先に関する相談(q14260296994)
- Yahoo!知恵袋: 追加注文は迷惑かという相談(q11305366501)
- Yahoo!知恵袋: セット価格と単品価格の見え方に関する相談(q10316514970)
- Google Suggest: 飲食店 注文点数 増やす
- Google Suggest: 飲食店 メニュー 表示順