夕方になると残る。
でも捨てるのはつらい。
おにぎり店で、いちばん悩む時間帯です。
検索でも おにぎり 売れ残り、おにぎり 値引き、おにぎり 廃棄 が出ています。
つまり今知りたいのは、感覚ではなく「どこまで値引きしていいか」です。
先に結論
- まず1個原価を出す
- 値引き上限を式で決める
- マグネット値引き(毎日同じ早い時間値引き)は避ける
むずかしい言葉を先にやさしく
1個原価 は、
1個作るのにかかった合計コストです。
値引き上限 は、
赤字にならない最大の値引き率です。
5分でできる計算式
1個原価 = 米 + 具材 + 海苔 + 包材 + ロス
値引き上限(%) = 1 - (1個原価 ÷ 売価)
かんたん例(鮭おにぎり)
前提:
- 売価: 230円
- 1個原価: 108円
値引き上限 = 1 - (108 ÷ 230) = 53.0%
この場合、理論上は53%引きまで赤字ではありません。
ただし実務では、ブランドと通常販売への影響があるので、
まずは10〜20%で回すのが安全です。
値引きと廃棄、どっちが得か(実例)
前提(1日)
- 仕込み 300個
- 通常販売 250個
- 売れ残り 50個
- 1個原価 108円
ケースA: 値引きなしで50個廃棄
廃棄損失 = 50 × 108 = 5,400円
ケースB: 20%引きで35個販売、15個廃棄
値引き価格 = 230 × 0.8 = 184円
値引き分の粗利 = (184 - 108) × 35 = 2,660円
残り廃棄損失 = 15 × 108 = 1,620円
差分改善 = 2,660 + (5,400 - 1,620) = 6,440円/日 改善
月25日なら、
161,000円の差になります。
失敗しにくい運用ルール
- 閉店60分前までは通常価格
- 閉店60分前で10%引き
- 閉店30分前で20%引き
- 毎日の結果を、廃棄個数だけ記録
ポイントは、
「値引き時間を固定すること」です。
2026年に急いで決めるべき理由
- 最低賃金の全国加重平均は1,121円
- 2025年の飲食店倒産は900件で過去最多
- 飲食店の価格転嫁率は32.3%(全業種平均39.4%)
- 2026年2月の飲食料品値上げは674品目、平均16%
- 米の相対取引価格は36,075円/玄米60kg(令和7年12月)
原価が上がるのに、値段へ転嫁しづらい時期です。
だからこそ、売れ残りの扱いを先に決める必要があります。
今週やること
- 売れ筋3商品の1個原価を出す
- 商品ごとに値引き上限を計算する
- 閉店前の値引き時間を固定する
- 廃棄個数を毎日メモする
- 1週間後に値引き率を再調整する
まとめ
おにぎり店の売れ残り対策は、
「気分で値引き」がいちばん危険です。
1個原価と値引き上限を決めるだけで、
値引きも廃棄も、迷わず判断できるようになります。