レジ横にメニュー表を広げて、「どれから上げよう……」と悩んだまま閉店の時間になった。 そんな日が続いていませんか。
「値上げは必要。でも何から上げるか決められない。」 ここで止まる店が本当に多いです。
先に結論
- 一律値上げより、商品ごとに優先順位を作るほうが失敗しにくい
- 3軸で点数化すると、感覚に引っ張られない
- 改定後14日で客数・客単価・粗利を確認して、次の判断につなげる
なぜ今、判断が難しいのか
- 2025年の食品値上げ: 20,609品目(帝国データバンク)
- 飲食店の価格転嫁率: 32.3%(全業種平均39.4%を下回る)
コストは上がるのに、そのまま価格に乗せきれない。 だから「全部上げたいけど、全部は怖い」という状態になるわけです。
優先順位を作る3軸
各商品を1〜3点で評価するだけです。
| 軸 | 内容 | 高得点の意味 |
|---|---|---|
| 原価率悪化幅 | 前回からどれだけ悪化したか | 悪化が大きい |
| 販売数 | 直近30日の出数 | 多い(改善効果が大きい) |
| 代替しやすさ | お客さんが他メニューに移りやすいか | 代替が効く(離脱リスク低い) |
優先スコア = 原価率悪化 + 販売数 + 代替しやすさ
高い順から改定候補にします。
実例
| 商品 | 原価率悪化 | 販売数 | 代替しやすさ | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| A定食 | 3 | 3 | 1 | 7 |
| B丼 | 2 | 2 | 3 | 7 |
| Cサイド | 1 | 1 | 3 | 5 |
同点なら「1品あたり粗利の減少額」が大きいほうから上げます。 A定食は代替しにくい看板商品なので、B丼から先に手をつける——という判断ができます。
告知はこの1文で十分
「[開始日]より一部メニューの価格を改定いたします。原材料費等の上昇に対応し、品質維持のため実施いたします。」
短く、同じ文面を店内・SNS・アプリでそろえるのがポイントです。
今日やること
- 上位20商品の原価率悪化幅を確認する
- 3軸で点数をつける
- 上位5商品だけ改定案を作る
- 改定後14日で客数・客単価・粗利を確認する日を決める
関連ガイド
商品別の原価率はKitchenCostで出せます。レシピを登録しておけば、仕入値を更新するだけで悪化幅がすぐ分かりますよ。
参考データ(確認日: 2026-02-17)
- 帝国データバンク 食品値上げ20,609品目(2025-11-28公表): https://www.tdb.co.jp/report/economic/20251128-neage25y11/
- 帝国データバンク 飲食店倒産/価格転嫁率32.3%(2026-01-13公表): https://www.tdb.co.jp/report/industry/20260113-insyokuten2025/
- 飲食店ドットコム(原価率・価格改定調査): https://www.inshokuten.com/foodist/article/7153/
- Google Suggest(
飲食店 値上げ 告知): https://suggestqueries.google.com/complete/search?client=chrome&hl=ja&q=%E9%A3%B2%E9%A3%9F%E5%BA%97%20%E5%80%A4%E4%B8%8A%E3%81%92%20%E5%91%8A%E7%9F%A5