「ランチは混むのに、利益がほとんど残らない。」
この状態で値上げを考えても、 「何円上げるか」で止まる店が多いです。
先に結論
- 値上げ額は「相場」より「不足粗利」で決める
- いきなり大きく上げず、小幅で段階調整する
- 告知は7日前から。日付を明記して出す
なぜ今、ランチ値上げ判断が難しいのか
- 2025年の飲食店倒産は
900件(過去最多) - 価格転嫁率は
53.5%で、上がったコストを全額反映しにくい - 2026年2月の食品価格改定は
674品目、平均16%
コストは上がるのに、ランチは価格競争が強い。
このギャップで悩む店が増えています。
まず使う計算式
必要値上げ額(1食) = ランチ月の不足粗利額 ÷ ランチ月販売数
必要値上げ率(%) = ランチ月の不足粗利額 ÷ ランチ月売上 × 100
- 不足粗利: 目標に対して足りない利益
かんたん例
- ランチ月の不足粗利額: 96,000円
- ランチ月販売数: 2,400食
- ランチ月売上: 2,160,000円
必要値上げ額 = 96,000 ÷ 2,400 = 40円
必要値上げ率 = 96,000 ÷ 2,160,000 × 100 = 4.4%
この場合、まずは+30〜40円の範囲で始めるのが実務的です。
反発を抑えやすい進め方
1. 全品一律ではなく、対象を絞る
原価率が高く、注文数が多い上位3品から始めます。
全部を同時に上げると、反応を読みにくくなります。
2. 1回目は小幅、2回目は数字で判断
4週間で次を確認します。
- 客数
- 客単価
- ランチ粗利
問題が小さければ2回目を検討します。
3. 告知は短く、同じ文面で
急な値上げは驚きにつながります。
店内とSNSで同じ文章を使う方が混乱を減らせます。
原材料費等の上昇に伴い、2026年3月1日よりランチ一部商品の価格を改定いたします。
品質維持のための対応です。ご理解をお願いいたします。
むずかしい言葉を一言で
- 粗利: 売上から直接コストを引いた残り
- 値上げ率: 価格を何%上げるかの割合
- 価格転嫁: 上がったコストを販売価格へ反映すること
今週やること
- ランチ不足粗利額を計算
- 上位3品で必要値上げ額を試算
- 告知文を店内/SNSで統一
- 4週間後の確認日を決める