「海鮮丼、売れているのに利益が残らない」
この相談、今かなり増えています。
検索でも 海鮮丼 原価率、刺身 原価計算 が出ています。
つまり、いま知りたいのは“理想の数字”より“自分の店の実数字”です。
先に結論
- 刺身の重さ(g)をそろえる
- ロス(捨てた分)を原価に入れる
- 値上げより先に、売れ筋3商品だけ再計算する
むずかしい言葉を先にやさしく
原価率 は、
「売価のうち、原価が何%か」を見る数字です。
ロス は、
「仕込みや売れ残りで捨てた分のコスト」です。
5分でできる計算式
1杯原価 = 刺身原価 + ごはん原価 + たれ/薬味 + ロス
原価率(%) = 1杯原価 ÷ 売価 × 100
粗利 = 売価 - 1杯原価
かんたん例(海鮮丼1杯)
前提:
- まぐろ 35g: 112円
- サーモン 35g: 98円
- ねぎとろ 30g: 66円
- ごはん 230g: 58円
- たれ・薬味: 24円
- ロス: 22円
1杯原価 = 112 + 98 + 66 + 58 + 24 + 22 = 380円
売価 = 1,180円
原価率 = 380 ÷ 1,180 × 100 = 32.2%
粗利 = 1,180 - 380 = 800円
ここまでは問題ない数字です。
でも、次の2つで一気に崩れます。
原価率が急に悪化する典型パターン
- 魚の仕入れ単価が上がる
- 盛り付けの重さが少しずつ増える
同じメニューでも、次の状態になるとこうなります。
まぐろ40g(単価+15%): 147円
サーモン40g(単価+15%): 129円
ねぎとろ30g(単価+15%): 76円
ごはん: 58円
たれ・薬味: 24円
ロス: 30円
合計原価: 464円
原価率: 464 ÷ 1,180 × 100 = 39.3%
1杯あたり84円差です。
1日70杯なら、5,880円/日。
月25日で147,000円の差になります。
値上げ前にやる、3つの見直し
- 刺身のgを固定する(スタッフ全員で同じ重さ)
- 売れ筋3商品の原価を毎週更新する
- ロスを「ゼロ扱い」しない
ここまでやってから値上げを考える方が、
お客さまへの説明もしやすいです。
2026年に急いで見るべき理由
- 最低賃金の全国加重平均は1,121円
- 2025年の飲食店倒産は900件で過去最多
- 飲食店の価格転嫁率は32.3%(全業種平均39.4%)
- 米の相対取引価格は36,075円/玄米60kg(令和7年12月)
人件費と主原料コストが同時に上がる時期です。
「感覚」ではなく、週次の再計算が効きます。
今週やること
- 海鮮丼の売れ筋3商品を決める
- 1杯あたり刺身gをメニューごとに固定する
- ロスを含めた1杯原価を出す
- 原価率を計算して、1商品だけ先に調整する
- 1週間後に同じ式で再計算する
まとめ
海鮮丼の原価率は、
「魚が高いから仕方ない」で終わらせると厳しいです。
まずは刺身のgをそろえて、ロス込みで再計算。
この2つだけで、赤字ラインはかなり見えやすくなります。