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飲食店の在庫回転率 計算ガイド(2026): 在庫が利益を食う前に現金を守る

飲食店の在庫回転率と在庫回転日数を実務で使える形で解説。平均在庫の計算、資金繰りへの影響、週次で改善する運用手順をまとめました。

公開 2026年2月14日
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更新 2026年2月17日
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目次

在庫は資産ですが、動かない在庫は現金を止めます。
忙しくても手元資金が苦しい店は、だいたいここで詰まっています。

先に結論

  • 在庫は「金額」と「日数」で見る
  • 在庫回転率より、在庫回転日数までセットで管理する
  • 上位食材から週次で調整すると、資金繰りが改善しやすい

2026年に在庫回転を見直す理由

帝国データバンクでは、2025年の食料品値上げが 2万609品目(前年比 +64.6%)。
原材料由来の値上げ要因は 99.7% と高水準です。

一方で、2025年の飲食店倒産は 900件。そのうち小規模倒産は 696件(77.3%) でした。
仕入れ価格が揺れる時期に在庫が重いと、小さな店ほど資金繰りに直撃します。

計算式はこの3つ

平均在庫 = (期首在庫 + 期末在庫) ÷ 2

在庫回転率 = 売上原価 ÷ 平均在庫

在庫回転日数 = 平均在庫 ÷ 売上原価 × 30

在庫回転率だけだと現場の感覚に落ちにくいので、日数まで出すのがコツです。

かんたん試算(月次)

前提A:

  • 期首在庫: 420,000円
  • 期末在庫: 480,000円
  • 月間売上原価: 900,000円
平均在庫 = (420,000 + 480,000) ÷ 2 = 450,000円
在庫回転率 = 900,000 ÷ 450,000 = 2.0回/月
在庫回転日数 = 450,000 ÷ 900,000 × 30 = 15日

前提B(在庫が膨らんだ月):

  • 平均在庫: 720,000円
  • 月間売上原価: 900,000円
在庫回転率 = 1.25回/月
在庫回転日数 = 24日

同じ売上原価でも、在庫日数が 15日→24日 になると、手元に残るはずの現金が重くなります。

現場で効く運用順

  1. 売上上位10品目の主要食材だけ対象にする
  2. 高単価食材を「発注頻度を上げて量を下げる」方向で見直す
  3. 月末に合わせず、週次で在庫金額を確定する

最初から全SKUを完璧にやろうとすると止まりやすいです。
まずは影響が大きい食材だけで十分です。

今日からの週次チェック

  • 期首・期末在庫を金額で記録
  • 在庫回転率と在庫回転日数を算出
  • 先週より悪化した食材を3つだけ抽出
  • 発注ロットか発注頻度のどちらか1つを調整

まとめ

在庫管理は、節約テクニックではなく資金繰り管理です。
回転日数が見えると、どこで現金が詰まっているかがはっきりします。

まずは上位食材だけで、今週分を計算してみてください。
それだけでも、原価とキャッシュの見え方が変わります。

参考(確認日: 2026-02-14)

よくある質問

在庫回転率はどう計算しますか?

売上原価を平均在庫で割るのが基本です。平均在庫は期首在庫と期末在庫の平均で計算します。

在庫回転日数は何日を目安に見ればいいですか?

業態で差はありますが、まずは自店の過去3か月平均より悪化していないかを見るのが実務的です。

在庫を減らすと欠品が心配です。

全品目を一気に絞るより、売上上位・高原価食材から順に適正化すると欠品リスクを抑えやすいです。

どれくらいの頻度でチェックすべきですか?

最低でも週次です。価格変動が大きい局面では、月次だけでは修正が遅れます。

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