朝5時に仕込みを始めて、ランチを回して、片付けて、買い出しして、夜の仕込みをして——
「原価管理? そんな時間ないよ」
気持ちは痛いほどわかります。でも1人店こそ、原価管理をサボると誰にも止めてもらえないんです。
スタッフがいる店なら「最近、材料費が重いですね」と声が上がることもある。1人だと、通帳を見て初めて気づく。しかもその時点で数か月分のズレが積み上がっています。
先に結論
- 全メニューは見ない。売上上位5品だけで十分
- 週1回・10分を曜日固定で回す
- 原価率だけでなく粗利額(1品あたりいくら残るか)もセットで見る
1人店の原価管理が後回しになる理由
理由は明確で、時間がないから。
ワンオペ店のオーナーの1日は、仕込み→営業→片付け→発注→仕込みの繰り返しです。「帳簿を広げて電卓を叩く時間」なんて、ほぼ存在しない。
だから全メニューを完璧にやろうとすると、3日で止まります。
止まるくらいなら、最初から範囲を絞ったほうがいい。 これが1人店の原価管理の鉄則です。
週1回・10分のルーティン
ステップ1:仕入れ上位10食材の単価を確認(3分)
仕入れ伝票やアプリで、上位10食材の今週の単価をチェックします。前週比で5%以上動いた食材だけマーク。
2025年だけで20,609品目が値上げされています(帝国データバンク)。卵、米、油、小麦粉——この4つは特に動きが大きいので、まずここだけ見てください。
ステップ2:売上上位5品の原価率を再計算(5分)
売れ筋5品の原価率を出します。前回と比べて**+3pt以上**ズレていたら対応候補です。
ここで大事なのは、原価率だけでなく粗利額も見ること。同じ原価率30%でも、800円の商品なら粗利560円、500円なら350円。1品あたり210円の差があります。
ステップ3:1品だけアクションを決める(2分)
ズレた商品の中から、1品だけ対応を決めます。全部直そうとしない。
- 盛り付け量が増えていないか確認する
- 仕入れ先に価格を聞く
- 値上げを検討する
1つだけ決めて、翌週の点検で結果を見る。この繰り返しです。
おすすめの曜日と時間
定休日の前日の夜か、定休日当日の朝がベスト。
営業日に10分を捻出するのは大変ですが、定休日なら気持ちに余裕があります。「毎週○曜日にやる」と決めてしまえば、考えなくても手が動くようになります。
「全部やらない」が最大のコツ
1人店の原価管理で一番多い失敗は、最初に気合を入れて全メニューの原価を出して、2週間で止まるパターンです。
全品やる必要はありません。
| 対象 | 頻度 |
|---|---|
| 売上上位5品 | 週1回 |
| 全メニュー | 四半期に1回 |
| 新メニュー | 投入前に1回 |
この3パターンだけで、十分な精度が出ます。
今週やること
- 売上上位5品をリストアップする
- 週次チェックの曜日を決める
- 上位5品の原価率と粗利額を出す
- +3ptルールをどこかにメモしておく
完璧にやらなくていい。10分で切り上げる。上位だけ見る。毎週続ける。 この3つを守れば、半年後の通帳の景色が変わります。
KitchenCostなら、レシピを登録しておけば仕入値を更新するだけで原価が自動で再計算されます。1人店の週次チェックが5分で終わります。