廃棄は“仕方ないコスト”で片付けると、利益がじわじわ消えます。
特に忙しい店ほど、ロスは気づかないまま固定費化しやすいんですよね。
先に結論
- 食品ロスは「量」より「原価」で管理する
- ロス割合と実質原価率を週次でセット確認する
- 原因別に上位1つずつ潰す方が、値上げより早く効く
なぜ2026年はロス管理が優先なのか
消費者庁の公表では、2022年度の食品ロスは 472万トン、このうち事業系が 236万トン。
現場感としても、ロスは業界全体の大きな課題です。
同時に、帝国データバンクでは2025年の飲食店倒産が 900件(過去最多)。
飲食店の価格転嫁率も 32.3% と、全業種平均 39.4% を下回っています。
つまり、値上げだけで守り切れない店が多いので、まず内部の漏れを止める必要があります。
まず使う計算式は2つだけ
食品ロス割合 = 廃棄原価 ÷ 仕入原価
実質原価率 = (使用食材原価 + 廃棄原価)÷ 売上
ここでのポイントは、廃棄を「件数」ではなく「円」で見ることです。
件数が少なくても、高単価食材の廃棄が混じると利益への打撃は大きくなります。
かんたん試算(1週間)
前提:
- 仕入原価:
300,000円 - 廃棄原価:
24,000円 - 使用食材原価:
210,000円 - 売上:
650,000円
食品ロス割合 = 24,000 ÷ 300,000 = 8.0%
実質原価率 = (210,000 + 24,000) ÷ 650,000 = 36.0%
廃棄を除いた原価率は 32.3% でも、実質では 36.0%。
この 3.7ポイント が、見えない利益漏れです。
原因を3つに分けると改善が速い
- 仕込み過多(読み違い)
- 保存ロス(温度・在庫回し)
- オペミス(作り直し・提供ミス)
原因コードをこの3つに固定するだけで、次週の対策が決めやすくなります。
今日からの週次ルーティン(15分)
- 廃棄を品目別に金額記録する
- ロス割合と実質原価率を算出する
- ロス金額トップ3品目を抽出する
- 翌週はトップ1品目だけ改善施策を実行する
まとめ
食品ロス対策は、節約の話ではありません。
原価率を正しく戻すための、利益防衛です。
まず1週間だけ、廃棄を原価で記録してみてください。
ロスの正体が見えると、打つべき手がかなり明確になります。