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原価率計算アプリ、数字を見るだけで終わっていませんか? 値上げ判断につなげる3ステップ

原価率計算アプリを入れたのに『数字は見えるけど、値上げの決断ができない』——この状態から抜け出す方法を、入力→確認→判断の3ステップでまとめました。

更新 2026年2月18日
原価率計算アプリ値上げ判断原価率飲食店 経営価格改定
目次

原価率計算アプリを開いて、数字を見て——

「うちのカレー、原価率33%か。うーん……」

で、閉じる。

翌週も同じことをする。数字は見えているのに、その先の判断ができない。 実はこれ、アプリを入れた飲食店で最も多いパターンです。

原価率計算アプリの本当の価値は「何%かわかること」ではありません。**「次にどの商品をいくら上げるか、決められること」**です。

先に結論

  • 原価率計算アプリは「計算ツール」ではなく「判断ツール」として使う
  • 原価率だけでなく粗利額をセットで見る。率が同じでも、残る金額は全然違う
  • 値上げ対象は「悪化幅×販売数×粗利の薄さ」で3つに絞る

なぜ「見るだけ」で終わるのか

理由は3つあります。

1)原価率しか見ていない

原価率30%と表示されて「まあ許容範囲か」と思ってしまう。でも——

800円の商品 × 原価率30% = 原価240円、粗利560円
500円の商品 × 原価率30% = 原価150円、粗利350円

同じ30%でも1品あたりの粗利が210円も違う。粗利額を見ないと、「安い商品の方が利益が出ている」と錯覚してしまいます。

2)全メニュー同時に対応しようとする

50品のうち原価率が上がっている商品が15品ある。全部同時に値上げしようとすると、いつまでも決まらない。

3)値上げ後の影響が怖くて動けない

「客が減ったらどうしよう」——気持ちはわかります。でも2025年の飲食店倒産は1,002件で過去最多。値上げしないリスクの方が、値上げするリスクより大きい環境です。

値上げ判断の3ステップ

ステップ1:入力する(15分)

  • 仕入れ上位10食材の最新単価を更新する
  • 売上上位5品のレシピが登録済みか確認する

食材の単価さえ最新にすれば、レシピの原価率は自動で変わります。

ステップ2:確認する(5分)

各商品について、この2つを見ます。

原価率 = 1品原価 ÷ 売価 × 100
粗利額 = 売価 - 1品原価

そして前回確認時からの変動幅を出します。

原価率変動 = 今回の原価率 - 前回の原価率

+3pt以上の変動がある商品をリストアップ。

ステップ3:判断する(10分)

リストアップした商品を、3つの指標で優先順位をつけます。

指標重み見方
原価率の悪化幅+3pt以上は優先
月間販売数売れている商品ほどインパクト大
粗利額の薄さ粗利300円以下は要注意

3条件が重なる商品 = 放置すると損失が最も大きい商品です。ここから値上げを検討します。

具体例

商品A: 原価率28%→33%(+5pt)、月300食、粗利470円 → 優先度: 高
商品B: 原価率25%→27%(+2pt)、月100食、粗利600円 → 優先度: 低
商品C: 原価率32%→36%(+4pt)、月200食、粗利380円 → 優先度: 高

AとCから手をつけます。Bは粗利もあり変動幅も小さいので後回しで構いません。

値上げ幅の決め方

値上げ対象が決まったら、いくら上げるかを決めます。

値上げ額 = 原価の増加額 ÷ (1 - 目標原価率)

たとえば、原価が30円上がっていて、目標原価率30%を維持したいなら——

30円 ÷ (1 - 0.30) = 約43円 → 50円刻みに丸めて+50円

端数は50円か100円刻みに丸めてください。 中途半端な値上げは「計算して上げてる感」が出て、お客さんの心理的抵抗が大きくなります。

値上げ後の2週間チェック

値上げ後にやるべきことは1つ。実施後2週間の客数と客単価を追いかける。

  • 客数が5%以上減っていなければ成功
  • 客単価が上がっていれば確実に成功
  • 客数が10%以上減っていたら、価格以外の要因(季節、天候、近隣イベント)も確認

今週やること

  • 仕入れ上位10食材の単価を最新にする
  • 売上上位5品の原価率と粗利額を確認する
  • 前回比+3pt以上の商品をリストアップする
  • 3指標で値上げ優先度を判断する

原価率計算アプリは、数字を「見る」道具ではなく「判断する」道具です。見るだけで終わっていたら、使い方を変えてみてください。


KitchenCostなら、レシピごとの原価率と粗利額が一覧で見えます。仕入値を更新するだけで、値上げすべき商品が数字でわかります。

参考データ(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

原価率計算アプリは何に使うべきですか?

原価率を確認するだけでなく、値上げ対象を決める判断材料として使うのが実務的です。原価率と粗利額をセットで見て、どの商品から値上げすべきか優先順位をつけましょう。

原価率だけ見ればいいですか?

不十分です。同じ原価率30%でも、800円の商品なら粗利560円、500円なら350円。1品あたり210円の差があります。原価率と粗利額を必ずセットで確認してください。

値上げ対象はどう決めますか?

原価率の悪化幅が大きく、販売数が多く、粗利額が薄い商品から優先します。この3条件が重なる商品は放置すると損失が最も大きくなります。

値上げ後に何を確認すべきですか?

実施後2週間の客数と客単価を確認します。客数が5%以上落ちていなければ成功と見てよいでしょう。

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