「今日は暇だし、1時間早く閉めたい。」
この判断、
感覚だけでやると後で迷います。
先に結論
- 早仕舞いは「気分」ではなく
1時間損益で決める - 売り切れ次第閉店は、事前案内が必須
- 2週間データがあれば、店に合う基準が作れます
なぜ2026年は判断が重要か
- 2025年の飲食店倒産は 900件(過去最多)(2026-01-13公表)
- 飲食店の価格転嫁率は 32.3%(全業種平均 39.4%)
- 2026年2月の食品価格改定は 674品目、平均 16% 増(2026-01-30公表)
- 令和7年度の最低賃金は全国加重平均 1,121円
ここでいう 価格転嫁 は、
上がったコストを販売価格に反映することです。
転嫁しにくい時期は、
営業時間の使い方を見直すだけでも利益差が出ます。
まず使う式
延長1時間の損益 = 追加売上 × 粗利率 - 追加人件費 - 追加光熱費
早仕舞い損失(目安) = 取りこぼし客数 × 客単価 × 粗利率
粗利率 は、売上から原価を引いた後の割合です。
店に残る力、と考えれば十分です。
5分でできる試算
閉店前1時間の平均:
- 追加売上: 8,000円
- 粗利率: 62%
- 追加人件費: 2,242円(2人 × 1時間 × 1,121円)
- 追加光熱費: 480円
延長1時間の損益 = 8,000 × 0.62 - 2,242 - 480
= 2,238円
この例では、
1時間開ける価値はあります。
別日の例:
- 追加売上 4,500円(他条件は同じ)
延長1時間の損益 = 4,500 × 0.62 - 2,242 - 480
= 68円
ほぼゼロなら、
早仕舞い候補と判断できます。
現場で使える運用ルール
1) 「延長価値ライン」を決める
例:
延長1時間の損益が1,000円未満なら早仕舞い検討
ラインがあると、
店長以外でも判断しやすくなります。
2) 売り切れ次第閉店の案内を統一
本日は食材完売のため、予定より早く営業終了する場合があります。
店頭・SNS・予約ページで同じ文面を出すと、
誤解を減らせます。
3) 早仕舞い理由を日報に残す
- 完売
- 来店減
- 人員不足
理由を記録すると、
「本当に必要だったか」をあとで見直せます。
コミュニティで多い悩み
- 個人店の気まぐれ早仕舞いはどう見られるか
- 売り切れ次第閉店の伝え方はどうするか
- 閉店時間前の店じまい準備が不快だと言われる
- 何分前から閉店案内を始めるか迷う
実際の相談を読むと、
問題は早仕舞い自体より「説明不足」にあります。
むずかしい言葉をやさしく
- 早仕舞い: 予定より早く店を閉めること
- 売り切れ次第閉店: 食材完売で営業終了する運用
- 取りこぼし客数: 来店機会があったのに逃した人数
今週やること
- 閉店前1時間の売上を14日記録
- 追加人件費と光熱費を計算
- 延長1時間の損益を毎日出す
- 早仕舞い案内文を統一
- 2週間後に延長価値ラインを決める
まとめ
早仕舞い判断は、
「開けるべきか」ではなく「残るか」で決めるのが正解です。
1時間の損益を出して、
案内をそろえる。
これだけで、利益と信頼の両方を守れます。
参考(確認日: 2026-02-17)
- 帝国データバンク: 2025年「飲食店」の倒産動向(2026-01-13公表)
- 帝国データバンク: 「食品主要195社」価格改定動向調査(2026-01-30公表、2026年2月は674品目・平均16%)
- 厚生労働省: 令和7年度 地域別最低賃金改定状況(全国加重平均1,121円)
- Yahoo!知恵袋: 個人店の早仕舞い運用に関する相談(q12282244207)
- Yahoo!知恵袋: 売り切れ次第閉店の是非に関する相談(q13275444178)
- Yahoo!知恵袋: 営業時間内に客がいない日の早仕舞い相談(q10253234815)
- Yahoo!知恵袋: 閉店前の店じまい準備に関する相談(q14144818579)
- Google Suggest: 飲食店 売り切れ 早仕舞い
- Google Suggest: 飲食店 早じまい 判断