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飲食店の早仕舞い、していい?売り切れ次第閉店を数字で決める方法【2026】

お客さまが少ない日に早仕舞いしていいか迷う小さな飲食店向け。売上取りこぼしと人件費を比べて、閉店判断を原価計算で決める方法をやさしく解説します。

公開 2026年2月17日
飲食店 早仕舞い売り切れ次第閉店営業時間短縮原価計算小規模飲食店2026
目次

「今日は暇だし、1時間早く閉めたい。」

この判断、
感覚だけでやると後で迷います。

先に結論

  • 早仕舞いは「気分」ではなく 1時間損益 で決める
  • 売り切れ次第閉店は、事前案内が必須
  • 2週間データがあれば、店に合う基準が作れます

なぜ2026年は判断が重要か

  • 2025年の飲食店倒産は 900件(過去最多)(2026-01-13公表)
  • 飲食店の価格転嫁率は 32.3%(全業種平均 39.4%
  • 2026年2月の食品価格改定は 674品目、平均 16% 増(2026-01-30公表)
  • 令和7年度の最低賃金は全国加重平均 1,121円

ここでいう 価格転嫁 は、
上がったコストを販売価格に反映することです。

転嫁しにくい時期は、
営業時間の使い方を見直すだけでも利益差が出ます。

まず使う式

延長1時間の損益 = 追加売上 × 粗利率 - 追加人件費 - 追加光熱費
早仕舞い損失(目安) = 取りこぼし客数 × 客単価 × 粗利率

粗利率 は、売上から原価を引いた後の割合です。
店に残る力、と考えれば十分です。

5分でできる試算

閉店前1時間の平均:

  • 追加売上: 8,000円
  • 粗利率: 62%
  • 追加人件費: 2,242円(2人 × 1時間 × 1,121円)
  • 追加光熱費: 480円
延長1時間の損益 = 8,000 × 0.62 - 2,242 - 480
               = 2,238円

この例では、
1時間開ける価値はあります。

別日の例:

  • 追加売上 4,500円(他条件は同じ)
延長1時間の損益 = 4,500 × 0.62 - 2,242 - 480
               = 68円

ほぼゼロなら、
早仕舞い候補と判断できます。

現場で使える運用ルール

1) 「延長価値ライン」を決める

例:

延長1時間の損益が1,000円未満なら早仕舞い検討

ラインがあると、
店長以外でも判断しやすくなります。

2) 売り切れ次第閉店の案内を統一

本日は食材完売のため、予定より早く営業終了する場合があります。

店頭・SNS・予約ページで同じ文面を出すと、
誤解を減らせます。

3) 早仕舞い理由を日報に残す

  • 完売
  • 来店減
  • 人員不足

理由を記録すると、
「本当に必要だったか」をあとで見直せます。

コミュニティで多い悩み

  • 個人店の気まぐれ早仕舞いはどう見られるか
  • 売り切れ次第閉店の伝え方はどうするか
  • 閉店時間前の店じまい準備が不快だと言われる
  • 何分前から閉店案内を始めるか迷う

実際の相談を読むと、
問題は早仕舞い自体より「説明不足」にあります。

むずかしい言葉をやさしく

  • 早仕舞い: 予定より早く店を閉めること
  • 売り切れ次第閉店: 食材完売で営業終了する運用
  • 取りこぼし客数: 来店機会があったのに逃した人数

今週やること

  • 閉店前1時間の売上を14日記録
  • 追加人件費と光熱費を計算
  • 延長1時間の損益を毎日出す
  • 早仕舞い案内文を統一
  • 2週間後に延長価値ラインを決める

まとめ

早仕舞い判断は、
「開けるべきか」ではなく「残るか」で決めるのが正解です。

1時間の損益を出して、
案内をそろえる。
これだけで、利益と信頼の両方を守れます。

参考(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

早仕舞いは売上ダウンになるだけですか?

必ずしもそうではありません。追加で開ける1時間の粗利より、人件費や光熱費が高ければ、早仕舞いの方が残ることもあります。

何を基準に決めればいいですか?

『延長1時間で増える粗利』と『延長1時間で増えるコスト』を比べるのが基本です。

売り切れ次第閉店は印象が悪くなりませんか?

事前案内があれば受け入れられやすいです。店頭とSNSで同じ文面を出すとトラブルを減らせます。

まず何から始めればいいですか?

2週間だけ、閉店前1時間の売上と人件費を記録してください。ここが判断の土台になります。

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