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飲食店の「キャッシュレスのみ」は得?損?──原価目線で判断する方法

キャッシュレスのみに切り替えるべきか悩んでいませんか?会計時間の短縮と手数料コスト、両方を数字で比較する方法と失敗しにくい導入ステップを紹介します。

更新 2026年2月18日
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目次

「うちもキャッシュレスだけにした方がいいのかな?」

最近、こんな相談が増えています。チェーン店がどんどんキャッシュレスのみに切り替えているのを見ると、うちも乗り遅れるんじゃないかと焦りますよね。

でも、流行で決めるのは危険です。数字で判断しましょう。

まず結論

  • 「便利そう」だけで全切替しない方がいい
  • まず決済後粗利を計算して、現金時と比較する
  • いきなり全切替ではなく、試験運用から始める

いま慎重に判断すべき理由

2025年の食品値上げは20,609品目(帝国データバンク)。最低賃金は全国加重平均1,121円(厚生労働省)。

主要コストが重い時期だからこそ、決済手数料という新たなコストの影響を正確に把握する必要があります。

判断に使う計算式

決済後粗利 = 税抜売上 − 食材費 − 包材費 − 決済手数料

この数字を、現金会計時の粗利と比べます。差額が「キャッシュレスにすることで失う粗利」です。

メリットとデメリット(原価目線で整理)

メリット

  • 会計時間の短縮: 1組あたり30秒〜1分の短縮。回転率が上がれば売上増
  • 釣銭ミスがゼロになる: 現金過不足の管理コストが消える
  • 閉店後の現金作業がなくなる: ワンオペ店では特に大きい

デメリット

  • 手数料が毎回かかる: 3〜4%が相場。客単価1,000円なら1回35円前後
  • 低粗利メニューへの影響が大きい: 粗利300円の商品で35円は11.7%相当
  • 現金派のお客さんの機会損失: 客層によっては売上減のリスク

失敗しにくい導入ステップ

1. まず1週間、時間帯限定で試す

ランチだけ、ディナーだけなど時間帯を絞って試験運用します。

2. 決済後粗利と客数を比較する

試験期間の数字を、同じ曜日の前週と比較。粗利と客数の両方を見ましょう。

3. 問題なければ対象時間を広げる

急がず段階的に広げる方が、想定外のリスクを避けられます。

今日やること

  • 上位10商品の決済後粗利を計算する
  • 試験運用する曜日・時間帯を決める
  • 客数と粗利の比較表を作る(Excelやメモ帳でOK)
  • 1週間後に継続判断する日を決める

関連ガイド


KitchenCostでメニューごとの粗利を管理しておけば、決済手数料を加味した利益シミュレーションがすぐにできます。

参考データ(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

キャッシュレスのみは利益に有利ですか?

一概には言えません。会計時間の短縮で回転率が上がるメリットと、決済手数料3〜4%のコスト増を天秤にかける必要があります。客単価1,000円で手数料3.5%なら1会計あたり35円です。

まず何を計算すべきですか?

決済後粗利(売上から食材費・包材費・決済手数料を引いた金額)です。これを現金会計時の粗利と比較してみてください。

現金を残した方がいいケースは?

客層に高齢者が多い場合や、低粗利メニューが中心の店。客単価800円で手数料率3.5%だと1会計28円ですが、粗利が300円しかない商品ではその28円が大きく効いてきます。

導入はどう進めれば安全ですか?

いきなり全切替ではなく、曜日や時間帯を限定して1〜2週間試験運用するのが安全です。客数と粗利の変化を見てから判断しましょう。

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