カット+カラーで2時間拘束されて、手元に残るのが4,600円。
「指名料、もう少し上げたい」と思うのに、 周りのサロンの金額を見ると踏み切れない——個人サロンあるあるです。
先に結論
- 指名料は「相場合わせ」より「1人あたり利益の不足分」から逆算すると失敗しにくい
- 計算は3つだけ。1施術原価、時間あたり利益、目標との差分
- いきなり大幅改定はNG。+300〜800円の小幅テストが安全
2026年、見直しが必要な背景
最低賃金の全国加重平均は1,121円に上がりました(厚生労働省公表)。 一方で美容室の倒産は2025年1〜8月だけで157件と高水準です(帝国データバンク)。
人件費も固定費も上がる中で、指名料を据え置いたままだと利益がじわじわ削られます。
先に用語をかんたんに
- 1施術原価: カラー剤、パーマ液など施術1回にかかる費用
- 時間あたり利益: 1時間働いて手元に残る金額
- 必要差分: 目標利益まで足りない額。ここが指名料の根拠になる
使う式は3つだけ
1施術利益 = 施術価格 - 1施術原価
時間あたり利益 = 1施術利益 ÷ 施術時間(時間)
必要指名料 = 目標利益 - 現在利益
5分で試算してみる
たとえばカット+カラー 12,000円のメニューで考えます。
- 1施術原価: 7,400円
- 施術時間: 2時間
- 目標1施術利益: 5,200円
現在の利益 = 12,000 - 7,400 = 4,600円
不足分 = 5,200 - 4,600 = 600円
この場合、指名料600円前後が「相場」ではなく「自店の根拠」から出た数字になります。
周りのサロンが550円でも700円でも関係ありません。 自分の店の穴を埋める金額こそが、正しい出発点です。
失敗しにくい進め方
- 売上上位3メニューの1施術利益を出す
- 目標との差分を出す
- 指名料を小幅(+300〜800円)で設計する
- 2〜4週間で指名率と利益を確認する
ありがちな失敗
- 周辺サロンの金額「だけ」で決める → 自店の原価に合わない
- 全スタッフ同額で始める → 経験差を反映できず混乱
- 告知なしで突然変更 → 常連さんの不信感
今日やること
- 上位3メニューの1施術利益を計算する
- 目標との差分を出す
- 指名料の案を2パターン作る
- 告知文を短く書く
- 2週間後の見直し日をカレンダーに入れる
まとめ
指名料の正解は「相場」にはありません。
自分の店で足りない利益がいくらか——そこから逆算すれば、 値上げの迷いはかなり減るはずです。
まずは3メニューだけ、計算してみてください。