ブログ

家族経営の飲食店、人件費を入れるべき? 原価計算で損しないための基準(2026)

家族で回している店ほど見落としやすい『見えない人件費』をどう扱うか解説。原価率とFLコストを崩さない現実的な計算手順をまとめました。

家族経営飲食店 人件費原価計算FLコスト小規模飲食店日本
目次

家族で店を回していると、いちばん後回しになるのが人件費です。 「家族だから無料で手伝ってる」という状態、気持ちは分かります。

ただ、経営数字としてはここを抜くと危険です。 同じ売上でも、家族労働を入れた瞬間に赤字になるケースは珍しくありません。

先に要点

  • 家族経営でも、人件費は原価管理に入れたほうが安全です。
  • まずは最低賃金ベースで仮置きし、実態に合わせて調整します。
  • 「会計処理」と「経営判断」の数字は分けて持つと迷いません。

なぜ今このテーマが重要か(2026-02-17確認)

  • 2025年度の最低賃金の全国加重平均は1,121円(厚生労働省、2025-09-05公表)。
  • 2025年の飲食店倒産は900件(帝国データバンク、2026-01-13公表)。
  • 価格転嫁率は53.5%で、上がったコストを全額価格に乗せるのは難しい状況(経済産業省、2025-11-28公表)。
  • Yahoo!知恵袋でも「家族経営で利益が出るのか」「人件費をどう考えるか」という相談が継続しています。

まずこの考え方だけ

  • 会計処理: 家族への給与をどう処理するか
  • 経営判断: 家族の労働をいくらで評価するか

この2つを分けます。

かんたん計算式

家族労働コスト = 家族の実働時間 × 基準時給
FLコスト = 食材費 + 人件費(家族分を含む)

ここでいうFLコストは、食材費と人件費を足した指標です。

5分の実例

前提:

  • 夫婦2人で運営
  • 1日実働: 夫10時間、妻8時間
  • 基準時給: 1,121円
家族労働コスト(1日)
= (10 + 8) × 1,121
= 20,178円

月24日営業なら:

20,178 × 24 = 484,272円

この48万円を入れずに黒字判断していた場合、 「黒字だと思っていたのに、実は薄利だった」が起きます。

失敗しやすいポイント

  1. 家族分を0円にして、価格改定が遅れる
  2. 人件費率だけ見て、FLコストを見ない
  3. 忙しさで実働時間を記録しない

今週の運用ルール

  • まずは家族全員の実働時間を1週間だけ記録する
  • 時給は最低賃金で仮置きし、3か月後に見直す
  • 月次でFLコストを出し、60%を超えたら対策会議をする
  • 売上上位3品の価格を「家族労働込み」で再計算する

まとめ

家族経営の強みは、意思決定が速いことです。 だからこそ、家族労働を数字に入れた店ほど立て直しが早いです。

参考データ(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

家族経営なら人件費を0円にしてもいいですか?

会計上は処理できても、経営判断では危険です。家族労働を0円にすると、本当の採算を見誤ります。

いくらで計算すればいいですか?

まずは地域の最低賃金を基準に置く方法が現実的です。2025年度の全国加重平均は1,121円です。

忙しい店でも簡単に運用できますか?

はい。週1回、家族の実働時間だけ記録すれば十分です。

今すぐ原価を計算してみましょう

材料単価を入力するだけで、レシピ原価・利益率・販売価格を自動計算します。