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パン屋の売れ残り、値引きは何%まで?(2026): 廃棄を減らす原価ラインの決め方

「閉店前、どこまで値引きしていいか毎日迷う」個人ベーカリー向けに、売れ残り対応をやさしく解説。値引き率と開始時間を、原価ラインで決める手順を紹介します。

公開 2026年2月17日
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目次

閉店1時間前、トレーにパンが残ると焦りますよね。
「半額にするしかないか…」となりやすいんですが、ここを感覚で回すと利益が残りません。

結論から言うと、
値引き率より先に“下限の売価”を決めるのが近道です。
この線さえ決まれば、値引きも廃棄もブレにくくなります。

先に要点

  • 値引きは「何%か」ではなく、「下限の売価を割っていないか」で判断します。
  • 閉店前の運用は、1回の大幅値引きより、段階値引き(10%→20%→30%)が安定しやすいです。
  • 2週間だけでも記録を取ると、店ごとの最適ラインが見えてきます。

いま見直しが必要な背景(2026-02-17確認)

  • 帝国データバンク公表(2026-01-13): 2025年の飲食店倒産は900件(過去最多)。
  • 同資料: 飲食店の価格転嫁率は32.3%(全業種平均39.4%)。
  • 帝国データバンク公表(2026-01-30): 2026年2月の食品値上げは674品目、平均16%
  • 厚生労働省公表: 最低賃金の全国加重平均は1,121円(前年度比+66円)。

材料費も人件費も上がる中で、
「売れ残りをどうさばくか」は、毎日の利益に直結します。

コミュニティで実際に多い悩み

Yahoo!知恵袋でも、次の相談が目立ちます。

  • 「個人経営のパン屋、売れ残りそうなら半額処分するべき?」
  • 「売れ残りパンを翌日に回すことはある?」
  • 「閉店間際にまだ大量に残っている。どう処理している?」
  • 「値引きされたパンは味が落ちているの?」

つまり、みんな同じところで迷っています。
迷いどころは「値引き率」より、値引き開始の設計です。

難しい言葉を先にやさしく

  • 原価: パンを作るのにかかったお金(材料費など)
  • 下限売価: ここより下げると赤字になりやすい価格
  • 段階値引き: 時間や残数に合わせて、値引きを少しずつ強めるやり方

まず決める「下限売価」

まずは、1個あたりの下限売価を出します。

下限売価 = 材料費 + 包装費 + その商品にかかった変動人件費

次に、通常売価から「何%まで下げられるか」を計算します。

許容値引き率(上限) = 1 - (下限売価 ÷ 通常売価)

実例: 塩パン30個が閉店前に残りそうな日

前提(1個あたり):

  • 通常売価: 220円
  • 材料費: 82円
  • 包装費: 3円
  • 変動人件費: 28円
  • 下限売価: 113円

この商品の許容値引き率は、

1 - (113 ÷ 220) = 48.6%

なので、50%引きは下限を割る可能性が高いです。

同じ日で、運用を比べるとこうなります(製造30個想定)。

パターン値引き販売数単価回収額判定
Aなし8個220円1,760円不足
B20%22個176円3,872円余裕あり
C30%25個154円3,850円余裕あり
D50%29個110円3,190円下限割れリスク

この日の変動費合計は
(82+3+28) × 30 = 3,390円 です。

ポイントはシンプルです。
深い値引きが、いつも正解ではないんですよね。

値引き率より効くのは「開始時間」

同じ20%引きでも、開始が遅いと売り切れません。
最初は次の形で十分です。

タイミング条件(目安)アクション
閉店90分前残数が想定より多い10%引きを開始
閉店60分前まだ残数が高い20%引きに変更
閉店30分前6個以上残る見込み30%引きかセット販売

「毎日19:00から値引き」の固定より、
残数ベースのほうが実運用で強いです。

すぐ回せる4ステップ

  1. 売れ筋3商品だけ、下限売価を計算する
  2. 値引きルールを3段階で決める(10%/20%/30%)
  3. 2週間、各段階の販売数と廃棄数を記録する
  4. 回収額が最大だった時間帯ルールを残す

最初から全商品でやらなくて大丈夫です。
3商品だけでも、手応えが出ます。

よくある失敗

  • いきなり半額を打つ
  • 全商品を同じ値引き率にする
  • スタッフに口頭だけで伝えて、基準がずれる

この3つを避けるだけで、ブレはかなり減ります。

今週のチェックリスト

  • 売れ筋3商品の下限売価を出した
  • 10%/20%/30%の段階値引きルールを決めた
  • 「閉店何分前」ではなく「残数条件」を決めた
  • 2週間の記録シートを用意した
  • 見直し日をカレンダーに入れた

まとめ

パン屋の売れ残り対策は、
気合いより「線引き」で安定します。

下限売価を決めて、段階値引きを回す。
これだけで、廃棄も赤字も同時に下げやすくなります。

参考(確認日: 2026-02-17)

よくある質問

パンの値引きは何%までなら安全ですか?

まずは1個あたりの原価ラインを出してください。値引き後の売価がそのラインを下回らない範囲なら、20%〜30%の段階値引きで判断しやすくなります。

売れ残りパンは翌日に回して売ってもいいですか?

品質管理と表示の運用を守れるかが前提です。まずは翌日販売に頼る前に、当日の値引き開始時間と製造数を調整した方が、現場は安定しやすいです。

値引き開始は何時がいいですか?

固定の時刻より、閉店までの残数で決める方が失敗しにくいです。目安は「閉店90分前に軽く」「60分前で本値引き」「30分前で最終調整」です。

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